ほけんのホント相談事例から考える保険の見直し!~20代後半既婚男性のケース~

公開日:2020-03-10 (更新日:2020-09-30)

 本当に信頼できる保険の相談方法】シリーズ Vol.3

家族,守る,安心
<写真=photo-ac.com>
 

家族がいる場合、保険の保障内容や保険金額は、状況に応じて見直す必要があります。特に結婚したときや子供が生まれたときは、ご自身が万一のときに必要な金額が変わるため、保障を見直さなければなりません。
 

今回は、Aさん(20代後半)の相談事例を元に、効果的な見直しについて解説していきます。

1. 今回の相談ケース(29歳・既婚・子供なし)

悩む,不安,将来
<写真=photo-ac.com>
 

FP「今回はどのようなご相談ですか?」
Aさん「昨年結婚して共働きの妻がおり、そろそろ子供も欲しいと考えています。しかし現在私が加入している保険は、独身時代に加入した内容のままで、保障内容もよく理解できていません。ですので、どこをどのように見直せば良いか分からなくて困っています。」

 

まずはAさんの状況と、加入している保険の内容について細かく確認していきましょう。


  • ・年齢:29歳
  • ・職業:会社員(課長代理に昇格したばかり)
  • ・家族:既婚(結婚1年ほど)、配偶者と共働き、子供なし
  • ・住居:賃貸
     

現在Aさんは、独身時に職場に出入りしていた生命保険会社の営業職員を通して、以下の総合保障保険(更新型)に加入しています。


  • ・加入時の年齢:26歳
  • ・死亡保障:1000万円(定期保険)
  • ・入院給付金:日額10000円
  • ・三大疾病(がん・心筋梗塞・脳卒中)の保障:一時金300万円
  • ・身体障害になった場合の保障:一時金で500万円
  • ・保険料:月額11000円(36歳で更新したあとは約20000円)
  • ・払込期間:60歳まで
     

上記の総合保障保険は、死亡保障や医療保障など、さまざまな保障を組み合わせられる保険です。保障期間は10年の更新型で、更新後は保険料が倍近くになってしまいます。
 

2. 保険に加入する目的を明確にする

目的,明確,プラン
<写真=photo-ac.com>


FP「現在加入している保障内容はどのように決められましたか?」
Aさん「当時は保険のことが良く分からなかったので、担当者のおすすめプランにそのまま加入しました。」
FP「そうでしたか!保険に加入するときは、保険に加入する目的を明確にしないと必要な保障を決められません。まずはAさんが保険に加入する目的を考えてみましょう。」

 

生命保険で備えられる保障には、以下のようにさまざまな種類があります。
 

  • ・死亡保障:亡くなった場合の保障
  • ・医療保障:病気やケガで入院・手術を受けた場合の保障
  • ・重度疾病保障:がんや心筋梗塞など重い病気になったときの保障
  • ・就業不能保障:病気やケガで働けなくなったときの保障 など


現在の状況で何に備えるべきかは、Aさんに何かあったとき、誰がどのように困るかを考える必要があります。
 

Aさんのヒアリングを進めたところ、現在は貯金が不十分なため、自分が病気やケガになったときや働けなくなったときに、自分や妻が生活に困る可能性が高いことが分かりました。
 

一方で死亡保障は、配偶者が共働きということもあり子供を授かるまでは、最低限の保障で問題ないようです。
 

2-1. 現在加入している保険の問題点は?

保障を見直すときは、現在の保険の問題点についても確認すると、どのように見直せばよいか分かりやすくなります。
 

現在加入している保険は更新型です。もし2年後の31歳で子供が生まれた場合、更新を迎える36歳では子供が年長になり、これからお金がかかる時期に保険料負担が増えてしまいます。
 

仮に31歳で加入中の保険の死亡保障を増額し、新たに10年の保障期間が始まると、自分が41歳、子供が10歳のタイミングで保険料が上がります。保険料負担を抑えるには、保障内容を削らなければなりません。
 

3. 見直し後のおすすめプラン

見直し,おすすめ,プラン
<写真=photo-ac.com>
 

ここまで説明した点を踏まえて、Aさんの保障内容を以下のように見直しましました。

 

それぞれについて解説していきます。
 

3-1. 働けなくなった場合は就業不能保険で備える

見直し後のプランでは、Aさんが働けなくなった場合に毎月15万円の保険金が、最長で65歳になるまで支払われます。
 

15万円という金額は、Aさんが働けなくなった場合に受給できる傷病手当金や配偶者の収入を合計し、毎月の支出を差し引いて求めた不足分を元に計算しました。
 

ただし就業不能保険は、支払対象外期間があり、働けなくなってから180日間は保険金が支払われません。免責期間が終了するまでは、傷病手当金と妻の収入、貯金で生活する必要があります。
 

3-2. 病気やケガは終身医療保険で備える

終身医療保険は、病気やケガによる入院・手術に一生涯備えられる保険で、保険料も加入時から生涯変わりません。見直し後のプランでは、Aさんは子供が独立した後も1480円の保険料で医療保障を継続できます。
 

医療環境や技術は、時代によって大きく変化するため、将来より保障内容の良い終身医療保険が発売されたときに備えて、毎回の保険料負担の低い終身払いを選択しました。
 

>>一生涯の医療保障は掛け捨て型の終身医療保険で準備すべき理由

 

3-3. 死亡保障は予算や希望に応じて検討する

見直し後のプランでは、保障期間が一定である定期保険で試算しましたが、状況や希望に応じて終身保険や変額保険(終身型)に変更しても良いでしょう。
 

終身保険では一生涯の死亡保障を得られるため、葬儀費用や死後の整理費用などに備えられます。
 

変額保険は、保険料の一部を契約者自身が運用先を指定して運用する保険です。運用の結果に応じて、死亡保険金額や解約返戻金額が変動するため、保険と投資を合わせたような性質を持っています。
 

一方で終身保険や変額保険は、掛け捨て型の定期保険と比べて毎月の保険料負担が増えるため、予算に応じて死亡保障をどのように準備するか検討しましょう。 
 

4. 子供が生まれたら死亡保障を手厚くする

子供,守る,安心
<写真=photo-ac.com>
 

もし子供が生まれたら、収入保障保険に加入して死亡保障を手厚くしましょう。子供が生まれると、自分が亡くなった後の配偶者と子供の生活費や教育費の分だけ、死亡保障額を増やす必要があるためです。 
 

ちなみに、収入保障保険は、けがや病気で働けなくなった時のための就業不能保険(所得補償保険)とよく似ていますが、死亡もしくは高度障害といった“万一”の場合残された家族のために毎月一定額の保険金が支払われる掛け捨て型の保険であり、それぞれ加入する目的が大きく異なります。また、保険料負担を抑えられるだけでなく、子供の成長に合わせて保障を見直す手間を省けます
 

>>手厚い死亡保障を備えるには掛け捨て型の生命保険がベストな理由とは
 

5. 状況に合わせて適切な保障内容に見直しましょう

将来,安心,満足
<写真=photo-ac.com>
 

Aさん「こんなに保険料が減額できるなんて思ってもみませんでした。子供が生まれた後も定期的な見直しが必要ですね。」
FP「はい!保険は一度加入したら終わりではなく状況に合わせて適切に見直すことでご自身やご家族が安心して暮らしていけます。」 

 

もし生命保険に加入してから、生活環境が大きく変わったにもかかわらず、保障内容を変更していない方や保障内容をよく検討せずに加入した人は、保障を見直してみてはいかがでしょうか。

 

記事内容は執筆時点(2020年03月)のものです。最新の内容をご確認ください。 

 

▲目次にもどる
 

執筆者情報
品木 彰(しなき あきら)

品木 彰(しなき あきら)
保険・金融ライター  大手生命保険会社にて7年半勤務し、チームリーダーや管理職候補として個人営業、法人営業の両方を経験。その後、人材会社で転職コンサルタントとしての勤務を経て、2019年1月よりwebライターとして独立。
保険、不動産、税金、貯蓄術など幅広いジャンルの記事の執筆や監修を行なっている。FP技能士2級。


ページTOPへ