コラム

生保の「標準利率ゼロ」による影響

公開日:2021-02-11

標準利率とは、生保商品の運用利回りの算定基準となるものです。

 

金融庁が計算式を決めていて、具体的には10年物国債と20年物国債の市場金利に連動しています。

 

既に一時払い養老保険の標準利率はゼロでしたが、一時払い終身保険の標準利率についても、2020年1月からゼロになっています。

 

標準利率ゼロの影響

以下では標準利率がゼロになることで起こりうる影響を解説します。

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一時払い終身保険への影響

一時払い終身保険はこの影響を大きく受ける商品です。

 

これは、契約時に約束した利回り(予定利率)で運用し、契約から一定期間経過して解約すれば、払い込んだ保険料を上回る解約返戻金を受け取ることができる商品で、保険料は契約時に一括して払い込みます。従って運用商品としての人気が高いのですが、死亡時に受け取る保険金についても、法定相続人1人当り500万円の相続税の非課税枠があることから、節税を目的とした利用も一般的です。

 

標準利率がゼロになった時に一定の利回りで運用することを契約者に約束すると保険会社の利益は圧迫されますので、保険会社は一時払い終身保険の販売休止や運用利回りを下げて保険料を上げるといった対応を検討することになります。

 

外貨建て保険への影響

標準利率ゼロになる中で注目されているのが外貨建ての商品です。

 

円建ては為替リスクが少ないというメリットはあるものの、標準利率ゼロとなると利回りの面でのメリットは受けにくくなります。そこで注目されているのが外貨建て商品です。

 

しかし外貨建てとなると、為替リスクが伴いますし、商品設計も複雑になります。外貨建て保険を巡るトラブルは全体の契約件数に対する苦情発生率は減少傾向にあるものの、件数としては増加傾向にあります。

出典)一般社団法人生命保険協会
   銀行等代理店で発生した外貨建て保険・年金の新契約に関する苦情件数

特に為替リスクの説明不十分や、高齢の契約者の親族からの苦情申し出が多くなっています。従って購入に際しては、商品内容とそのリスクを十分に理解することが前提ですが、高齢者が検討される場合は親族と一緒に説明を受けるなど、契約時の慎重な対応が求められます。

 

既に一時払い保険を契約している人は、契約時の運用利回りを確認しましょう。

 

利回りが3%以上の保険は一般的に「お宝保険」と呼ばれます。その場合は新しい商品を考えるのではなく、契約の維持を考えた方が良いでしょう。

 

標準利率ゼロ時代の商品選びは難しくなりますが、為替リスクを負ってでも高い利率を得たいのか、シンプルな保障を得たいのか、まずはご自身のスタンスを整理してみましょう

安心,納得,満足

記事内容は執筆時点(2019年12月)のものです。最新の内容をご確認ください。

【本記事は転載記事です。記事提供元はこちら
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