コラムつい後回しにしてしまいがちな「介護保険」。いつ頃加入すべき?

公開日:2019-06-04

いずれは準備したい「介護保険」

「介護保険って、いまいちよくわからない」。大抵、筆者の友人は、皆口を揃えてこのようにいう。40歳になって公的介護保険制度により、毎月の給与から「介護保険料」が控除されていることは認識していながらも、多くの人がその制度自体を理解していない場合もあるのではないだろうか。介護保険はもとより、保険自体に苦手意識をもつ人も多いだろう。

 一般の方が保険に関する知識をどの程度もっているのかについて、(公財)生命保険文化センターの調査*1によると、その類の質問に72.8%の人が「詳しくない」と答えている。多くの人がそのような保険意識を持ちながら、注目したいのは「介護保険(介護保障)」の今後の準備意向。「準備意向あり」は74.0%と非常に高い。だが、その約8割が「いずれは準備」と答えており、そのタイミングは「今」ではないと考えているのだ。そう、この「いずれは準備」という気持ち。その背景には、介護は実際にそれに直面してみないと、なかなか自分の事として捉えられないという特性があるのかもしれない。

 

介護保険加入のピークは50代

 2018年度の民間介護保険の加入者は、347.8万人。2009年度の234.2万人から比較すると、この10年間で148%に伸長している*2。平均寿命の延びとともに、65歳以上の高齢者人口は3,515万人と総人口の27.7%*3を占める「超高齢社会」がもたらす興味深い実態である。

 実際、介護保険に加入する最も多い世代は50代で、全体の35%を占める。50代は仕事が充実していたり、子育てがひと段落して自分自身の時間を楽しめるようになったりする反面、健康面での不安や親の介護の問題なども顕著に出てくる世代だ。「親の介護で思った以上に介護費用がかかったので、現役のうちから準備しておきたい」「要介護状態になったとき、子どもに迷惑をかけたくない」など、まさに将来の自身の人生設計を意識し出すとき。それまで漠然としていた老後資金についてもより具体性をもって考え始める人が多いことの裏付けともいえるだろう。

 

公的介護保険だけではまかなえない

 (公財)生命保険文化センターの調査*1によると、自分が将来要介護状態になった場合に、「介護費用を公的介護保険でまかなえると考えているのか」という質問に、82.7%が「まかなえるとは思わない」と答えている。

 公的介護保険で介護サービスを支給限度額まで利用した場合の年間自己負担額は、下図のとおり、自己負担割合が1割*4の場合で軽度な段階の「要介護1」は約20.0万円、日常生活全般に介助が必要な「要介護5」では約43.2万円である。介護サービスの支給限度額を超えた分は、もちろん全額自己負担だ。

 さらに、「有料老人ホームの入居一時金」「食事の宅配サービス」「働けなくなったときの収入減の補填」など、公的介護保険ではカバーできないものもある。

 

 

 

介護は突然始まるもの

 介護が必要となった主な原因の約4割は、生活習慣病を含む疾病によるもので、生活習慣病は「40歳以上の約4人に1人*5」といわれている身近な疾病である。生活習慣病の代表格である「高血圧」「糖尿病」「脂質異常症」や偏った食生活や喫煙、飲酒などの「生活習慣」は、「脳血管疾患(脳卒中)」の原因につながる。初期段階で適切な治療を行うことで回復することも多い一方で、麻痺や言語障害、認知症などの後遺症を残す場合もあり、要介護状態につながりやすい病気といえる。

 介護が始まると、いつまで続くかはわからない。平均介護期間は4年7か月*6とされているが、継続的な出費は家計にダメージを与えたり、介護環境を整えるための住宅リフォームや介護施設への入居などでまとまった費用が必要になったりすることもある。

 淑徳大学社会福祉学部の結城康博教授は、介護について次のように語る。

「介護はある日突然始まる。そのためにも、元気なうちから親子で介護について話し合っておくことが大切だ。その過程で自然と『介護』に関する知識も身に付けることができる。いざ要介護状態になってから慌てても、そこから最適な情報を得るには時間がかかる。もし、身近に介護サービスを利用している高齢者がいれば、介護サービスの状況や良し悪しを聞いておくなど、口コミも大いに活用しよう。

 また、年金や預貯金だけでは介護費用をカバーしきれない人や、要介護状態になったときに家族に負担をかけたくない人は、民間介護保険は有効な手段の一つになるだろう。」

 2025年には要介護認定者数が604万人、2035年には要介護認定者数は721万人と、2015年の450万人から比べると約1.6倍*7に増える見通しだ。自助努力による備えの必要性がますます高まるだろう。

 

*1:(公財)生命保険文化センター「平成28年度 生活保障に関する調査」

*2:保険研究所「平成21年・30年版インシュアランス生命保険統計号」

*3:内閣府「平成30年版高齢社会白書(全体版)」

*4:一定以上の所得のある第1号被保険者(65歳以上)については、2割または3割となる

*5:厚生労働省「国民生活基礎調査」(平成28年)

*6:(公財)生命保険文化センター「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」

*7:厚生労働省「社会保険審議会介護保険部会」資料(平成28年2月)
 

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執筆者情報
村木 香織(Kaori Muraki)

村木 香織(Kaori Muraki)
朝日生命保険相互会社マーケティング統括部 審議役 1995年、大手メーカーへ入社。取引先向け広報誌のライター兼編集を担当後、商品開発、プロモーション企画、PRと幅広くブランドマーケティングに従事。2018年より現職で介護保険・女性向け保険のマーケティングを担当。常にお客さま視点でのコミュニケーションをモットーに、WEBサイトの企画・運営、広告制作等に携わる。


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