
そもそも“インシュアテック”とは?
「インシュアテック(InsurTech)」は、Insurance(インシュアランス=保険)とTechnology(テクノロジー)を組み合わせた言葉です。ITテクノロジーを利用した保険サービスを指します。
金融=Financialとテクノロジーを組み合わせた、革新的金融サービスを意味する言葉「フィンテック」が一般的に使われ始めていることを考えると、インシュアテックはまだあまり知られていない言葉だと言えるでしょう。
そもそも、経済産業省が2017年に公開した「FinTechビジョン」で、インシュアテックのことを「保険分野におけるFinTechは『InsurTech』と呼ばれている」と紹介しています。インシュアテックはフィンテックと並ぶ存在というよりは、フィンテックの一部ということになります。現実の保険が金融の一部であることを考えれば、インシュアテックがフィンテックの一分野であることは当然といえます。
FinTechビジョン - 経済産業省
インシュアテックにはどんなサービスがある?
フィンテックにあたるサービスは、日本でも数多く公開され人気を集めています。スマホ時代ならではのお金の管理のあり方を提供する マネーフォワード や freee、資産運用の新しい形を提供する THEO や Wealth Navi、一連の仮想通貨関連のサービスなどもフィンテックサービスに当たるでしょう。
では、保険分野のフィンテックであるインシュアテックは? というと、2018年夏段階であまり実例は多くありません。個人向けに提供されるサービスとしては、生命保険分野でみんかぶ保険で提供する じぶんの保険デザイン、損害保険分野で WarranteeNow(ワランティナウ) くらいです。
決済や仮想通貨分野などのフィンテックサービスの盛況さに比べると、保険関連のサービスはまだまだ多くないというのが現状です。
「じぶんの保険デザイン」では何ができる?
「じぶんの保険デザイン」はみんかぶ保険が提供する生命保険選びのロボアドバイザーです。
ロボアドバイザーは従来、金融商品の専門家でなければできなかったような個人の条件に合わせた保険選びを、人工知能(AI)とデータに基づいて行います。ユーザーはウェブサイトを通じていくつかの質問に答えるだけで、これまで保険の営業員や相談窓口に出かけなければ分からなかったような提案(保険デザイン)を手に入れることができます。
「じぶんの保険デザイン」は年代・家族構成を選びだけの「かんたんデザイン」と、より詳細な情報を入力する「しっかりデザイン」の2つのモードがあります。
「かんたんデザイン」と「しっかりデザイン」のいずれを選んでも、生命保険に加入する際に考えなければいけない、もしもの場合に対応するために必要な費用と、それをカバーするための保険料の概算を計算してくれます。
具体的には生命保険がカバーする以下の7つの要素でアドバイスが行われます。
- ・家族の生活
- ・入院
- ・就業不能
- ・要介護
- ・老後の生活
- ・教育費
- ・葬儀代
アドバイス結果は保険販売のプロが作成するものと同等のクオリティを持っています。この結果を元に、必要な生命保険に自分で加入したり、別のところで作成してもらった提案と照らし合わせて検討するといったことができるようになっています。
記事内容は執筆時点(2018年07月)のものです。最新の内容をご確認ください。
「じぶんの保険デザイン」でインシュアテックを使った保険選びを試してみる。