<写真=akizou_photoAC>
ジューンブライドといって「6月に結婚すると生涯幸せに暮らせる」、という言い伝えがあります。
6月に結婚式を控えた2人。3月4月ごろにはあわただしい準備が一息ついたころではないでしょうか。結婚すると決めてからは、お互いの家族への挨拶や結婚式の日取り、場所の決定、結婚資金の調達や招待客のリストアップなど、決めていくことがどんどん押し寄せて気忙しかったことでしょう。
しかしこれからは、新居の選定や新しい暮らしのための準備期間です。そしてこの時期こそ、2人で新しい暮らしをどう作っていくのかを、考える時期なのだと思います。それでは、新婚夫婦が将来について今考えるべきことにはどんなことがあるのでしょうか。優先順位をつけてみていきましょう。
1. これから始まる2人の人生の理想を作る
<写真=akizou_photoAC>
結婚する2人ですから、どんな暮らしをしたいのか、すでに話し合っていることかもしれません。ここで改めて目指したいライフプラン、ライフスタイルについて意見を出し合ってみましょう。ビジネスでいうブレインストーミングです。
例えば、2人が映画好きなら、共通の趣味を楽しめるような「週末は家で映画鑑賞ができる部屋が欲しい」という目標ができるでしょう。
他にも「楽器演奏が楽しめる暮らしがしたい」「ガーデニングができる庭のある家に住んで季節の花に囲まれたい」「週末は夫婦の友達を呼んで大勢で集まれるような暮らしをしたい」「サーフィンをしたいから海の近くに住みたい」「リタイア後には都会を離れて自然豊かな田舎暮らしをしたい」など、2人ならではの夢を広げてみましょう。
2. 2人のライフプランを大まかに設計する
<写真=ちゃぁみい_photoAC>
2人の夢が描けたら、今度はどうやって実現していくのかラフ案を設計しましょう。いつまでにどうしていたいかなどを決めていきます。中期計画、マイルストーンを置いていくのです。特に大きなお金がかかることには、準備が必要です。結婚生活をスタートする今、考えておきたい4項目を以下に挙げました。
2-1. 共働きか片働きか、働き方を考える
稼ぎ方のスタイルを設定しましょう。今は男性も女性も働く方が多いので、共働きとなる夫婦が多いのですが、例えば家事に割く時間や役割はどうするのか、なども話しておきましょう。どちらかに負担が偏ると、毎日のことなので不満がたまってしまいます。
また、子育てとも関わってきますが、女性にとって妊娠・出産は大きなライフイベントです。「子供ができても仕事は続けたい」「子育てに集中したいから、子供が生まれたら仕事は辞めたい」など、子供の育て方について、お互いの考えを聞いておくことが大事です。
2-2. 子供はどうする?子育ては?教育は?
子供を望んでいるのなら、いつごろ、何人欲しいのか、についての希望も話しておきたいですね。子供は授かるものですので、予定通りに進むとは限りませんが、想定しておくことは大切です。
子育てには、お金がかかります。どんな子育てをしていくか、教育資金はどうするかなどは、行き当たりばったりにならないように夫婦で教育指針を持っておくといいでしょう。
2-3. 住宅は購入するかどうか
住宅は人生の中で一番大きな買い物となるかもしれません。家を購入するのか、賃貸にするかも、お互いの意向を聞いておきましょう。
住宅については、ライフスタイルに沿って考えると良いでしょう。結婚したばかりのころは賃貸にして、子供が生まれたタイミング、あるいは小学校に入るころに家を購入するか、など購入のタイミングを話し合うのもおすすめです。
住宅を購入するなら戸建て住宅かマンションか、または郊外か都心かなど大まかに決めておくと、下調べをスムーズに進められます。
また、住宅資金の準備としてローンを組むケースが多いと思いますが、ローン総額が大きいと利子の額が大きくなるため、頭金はなるべく多く用意しておくのがおすすめです。
2-4. リタイア後の生活について
まだ先のことかもしれませんが、老年になり、仕事を離れた後の自由な時間をどう過ごしたいのかも、考えてみると良いでしょう。
田舎生活、海外で暮らす、など具体的なリタイア後の夢があるなら、それを目標に情報を集めるとともに別途資金を貯めていくようにしましょう。
3. お金の管理と備えはどうするか
<写真=RRice_photoAC>
2人の生活を支えるお金の管理についてもだれがどうするのかを決めていきましょう。入ってきたお金を、あるだけ使ってしまうのは論外です。収入と支出のバランスを取って、貯金をしていくようにしましょう。
特に子供ができるまでは貯め時です。夫婦で貯蓄金額を決めて結婚1、2年目は貯蓄を頑張りたいですね。
もう一つ、備えも大事です。結婚すると、1人の生活ではなくなります。家族の経済的なリスクを補うため、保険加入を考えてみましょう。
片働きで収入の担い手に、もしものことがあると、収入がなくなり、生活が成り立たなくなります。もしもの場合に備えて、死亡保険・医療保険・がん保険のほか、所得補償保険などのケガや病気で働けない期間の収入を補填する保険に加入すると家族が安心できるでしょう。
一方で、共働きのスタイルであっても、どちらかにもしものことがあると生活の収支バランスが取れなくなる恐れがあります。また、入院、手術を伴うような病気などは医療費も多くかかりますので、生命保険に加えて医療保険への加入は必要といえます。
収入のバランスに応じて夫婦それぞれに加入しておくと良いでしょう。
人は結婚を機に、だんだんと家族の将来に対して責任を自覚していくのでしょう。家族の生活のことを本気で考えて対策していこうとする人は、とてもカッコイイと感じます。
4. 結婚してスタートする、2人の人生をじっくり考える
夫婦といっても、別の環境で育ってきた2人です。出身地によって料理の味付けが違うように、自分が当たり前と思っていたことが、相手にとっては違うということがあって当然です。
違う意見を持っている場合は、お互いの思うことをよく聞いて、どこまで歩み寄れるのか、相手の意向と自分の考えを擦り合わせていきましょう。
人生100年という時代です。結婚でスタートする2人の将来を、5年後、10年後、リタイア後までと人生のステージを思い描いて、それを実現するために2人でじっくりと考えてみる時間を取ることをおすすめします。
記事内容は執筆時点(2020年02月)のものです。最新の内容をご確認ください。