友達とのドライブ、帰省先でのちょっとした運転など、自分以外の車を運転することもあるでしょう。
しかし、そのまま故障や事故を起こしてしまうと、任意保険の適用外となり多額の損失を被ってしまうかもしれません。
そこで活躍するのが、「1日自動車保険」。
今回は、1日自動車保険についての詳しい解説やメリット・デメリットに加え、おすすめの1日自動車保険を3つご紹介します。
1日自動車保険とは?
1日自動車保険とは、任意保険の補償対象外の人が車を運転する際、1日〜数日のみ限定的に任意保険に加入することができる制度です。
- 友達の車
- 家族や親戚の車
上記のような「他人名義の車」を運転する場合は、任意保険が適用されないことも多く、事故や故障が起こっても補償が受けられない可能性が高くなります。
そこで活躍するのが「1日自動車保険」です。
簡単な手続きで、短期間だけ加入できる分、保険料もお手頃。通常の任意保険に引けを取らない、充実した補償が用意されているため、安心して運転することができます。
1日自動車保険が必要ないケース
とはいえ、他人の車を運転しても任意保険が適用されるケースも存在します。
- 車を借りる側の「他車運転特約」が使える
- 車を貸す側が設定している「運転者限定特約・割引」の範囲内の人が運転する
上記のケースにおいては、すでに契約している任意保険が適用されます。
また、1日自動車保険に入らずに故障や事故を起こした場合には、通常通り等級が下がります。
なぜ1日自動車保険が必要なの?
1日自動車保険が必要な2つの理由
1)任意保険の補償対象から外れてしまうから
2)車の持ち主の保険に影響してしまうから
任意保険の補償対象から外れてしまうから
ひとつ目の理由は、「任意保険の補償対象から外れてしまうから」です。
自賠責保険は車のみを対象とする保険であり、誰が運転しても問題ありません。しかし、任意保険は対象運転者が限定されていることが多いため、他人が運転する場合は補償の対象外となってしまう可能性があります。
※ご申告いただいた生年月日から計算した保険期間の初日時点の年齢をいいます。また、配偶者には相手方および同性のパートナーを含みます。
- 運転する人の「他車運転特約」
- 所有者側の「運転者限定特約・割引」
車の持ち主の保険に影響してしまうから
ふたつ目の理由は、「持ち主の任意保険に影響してしまう可能性があるから」です。
車の所有者が契約している保険の「運転者限定特約・割引」範囲内の人が運転する場合、所有者の任意保険が適用されます。そのため、事故によって等級が下がってしまうのは、運転していた人ではなく所有者の任意保険。
言い換えれば、自分の事故によって、家族や友人の保険料を年に数万円も増額させてしまうことになるのです。
※ご申告いただいた生年月日から計算した保険期間の初日時点の年齢をいいます。
1日自動車保険に加入すれば、事故を起こしても等級への影響はありません。事故や故障による保険料の増額を回避したいなら、1日自動車保険への加入が必要になります。
1日自動車保険を使うメリット
1日自動車保険を使うメリット
- 保険料が安い
- 加入手続きが簡単
- 車両保険や弁護士費用特約もつけられる
- 等級に影響しない
保険料が安い
短期間の使用が前提のため、1日自動車保険は通常の任意保険と比較して保険料が安く設定されています。プランによっては、800円から申し込むことが可能です。
加入手続きが簡単
加入する際も、ネットやコンビニにて手続きを簡単に行うことができます。通常の任意保険よりも、手続きは簡単かつ短時間で完了します。
車両保険や弁護士費用特約もつけられる
対人・対物補償やロードサービスといった基本的な補償に加え、プランによっては車両保険や弁護士費用特約など、より手厚い補償が用意されています。通常の任意保険に引けを取らない安心感がありますね。
等級に影響しない
運転者や車の持ち主が任意保険を契約していても、事故や故障によって等級が下がることはありません。そのため、車を借りて事故してしまっても、持ち主の保険料が高くなる心配は不要になります。
1日自動車保険を使うデメリット
1日自動車保険を使うデメリット
- 利用するたびに申し込みが必要
- 支払い方法が限定されることもある
利用するたびに申し込みが必要
1日自動車保険は継続して利用できないため、利用する際は都度、加入のための手続きをしなければなりません。とはいえ、2回目以降は手続きも簡略化されていることが多いです。
支払い方法が限定されることもある
保険料は、保険会社が指定する方法で支払わなければなりません。中には「携帯料金と合算での支払い」のみ対応している保険会社もあるため、契約前に確認しておきましょう。
1日自動車保険を契約することができないケース
一部のケースにおいては、1日自動車保険に加入することができません。
- 他人名義の車ではあるが、利用頻度が高く所有しているのと変わらない状況であるケース
- 配偶者の車を運転するケース
上記に当てはまる人は、1日自動車保険への加入は不可能です。その際には、自身や配偶者の契約内容を変更する必要があるため、注意が必要です。
1日自動車保険の選び方は?選ぶための基準
1日自動車保険の契約を検討している方向けに、ここからは「選ぶための基準」についてご紹介します。
1日自動車保険を選ぶ3つの基準
- 補償内容の充実度
- 保険料の安さ
- 加入のしやすさ
補償内容の充実度
まずひとつめの基準は、「補償内容の充実度」です。
多くの保険会社が、補償内容の充実度が異なる複数のプランを用意しています。そのため、どれだけ補償を手厚くしたいかによって、適切な保険会社やプランが大きく異なります。
この記事でご紹介するプランは、すべて対物・対人補償が上限額無制限であり、示談交渉サービスやロードサービスもデフォルトで付帯しています。一方で車両保険や弁護士費用特約、人身障害特約の有無によって、各プランを差別化しています。
保険料の安さ
保険料の安さも、加入するプランを決める上でも重要な基準となります。補償内容を充実させるほど、保険料は高くなります。また、同様のプラン内容でも、保険会社ごとに保険料が異なることも。
補償内容と保険料はトレードオフ関係にあるため、必要な補償と支払い可能な保険料のバランスを考えてみるのが重要です。
加入のしやすさ
さらに、加入のしやすさも大事な要素です。保険会社ごとに加入方法は異なり、一部キャリアのスマホからしか加入できないプランもあれば、コンビニで手続きが可能な保険会社もあります。
各社の加入方法を確認し、問題なく手続きができるかどうかもチェックしましょう。
1日自動車保険のおすすめ3選
ここからはいよいよ、おすすめの1日自動車保険を3つご紹介していきます。
補償内容や保険料の安さ、加入方法など、検討に必要な情報をまとめていますので、各データを参考にしつつ最適な1日自動車保険を見つけてみましょう。
損保ジャパン「乗るピタ!」
「乗るピタ!」はドライバー保険に時間単位型ドライバー保険特約を付帯した契約のペットネームです。
支払い方法 | クレジットカード |
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加入方法 | パソコン・スマホ |
運転時間に応じたカスタマイズ性
損保ジャパンの「乗るピタ!」は、12時間プランも利用できるため、運転時間に応じてカスタマイズすることができます。例えば、「日帰り旅行をする」「友達と近場をドライブする」といった場合、12時間プランに加入することで保険料を抑えることができます。
複数人の運転に対応
追加料金を支払えば、運転手が交代しても補償が適用される「臨時被保険者特約(時間単位型ドライバー保険の臨時被保険者に関する特約)」をつけることが可能。
友人や家族と一緒に長距離ドライブをする場合でも、途中で運転手を交代することができますね。
充実した補償内容
3種類のタイプのうち、車両保険は「基本プラン」と「安心プラン」の2つのタイプに付帯しています。
ロードサービスや示談交渉サービス、さらにはレンタカー費用の補助まで用意されており、補償面でも充実していますね。
安心プランに加入すれば、契約した車以外の自動車事故も保証される「人身傷害保険」が利用可能になります。
損保ジャパン「乗るピタ!」のメリット
- 運転時間に合わせた低価格のプラン
- 人身傷害保険や借用自動車の事故時代車費用特約といった充実の補償内容
- ニーズに合わせて補償の充実度を選べる
損保ジャパン「乗るピタ!」のデメリット
- 24時間に対応させると保険料が割高
- コンビニ加入に未対応
- 臨時被保険者特約には追加料金が必要
損保ジャパン「乗るピタ!」がおすすめの人
- 補償の手厚さを求める人
- 運転する時間が限定されている人
- 数人で車を運転する予定がある人
東京海上日動「ちょいのり保険(1日自動車保険)」
支払い方法 | <パソコン、スマートフォン、LINEで加入する場合> ・キャリア決済(携帯利用料金と合わせて支払) ・クレジットカード払 <コンビニで加入する場合> ・レジでの支払 |
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加入方法 | パソコン・スマホ、LINE、コンビニ(ファミリーマート、ローソン、ミニストップ) |
コストパフォーマンスの高さ
東京海上日動の「ちょいのり保険」は、補償内容の充実さに対し保険料がリーズナブル。車両保険をつけたプランが1,800円(レギュラープラン)と、他の1日自動車保険と比較してもコストパフォーマンスの良さが目立ちます。
加入方法と支払い方法の幅
加入方法と支払い方法が幅広く用意されているのも、メリットのひとつ。スマホやパソコンに加え、コンビニでも加入することができます。支払いもコンビニでできるため、キャッシュレス決済にあまり馴染みのない方でも問題なく契約が可能です。
補償内容もばっちり
「レギュラープラン」と「プレミアムプラン」の2つのプランにおいて車両保険が付帯しています。「プレミアムプラン」には弁護士費用特約も用意されているため、補償内容もばっちりですね。
東京海上日動「ちょいのり保険(1日自動車保険)」のメリット
- 充実の補償内容
- コンビニでの加入が可能
東京海上日動「ちょいのり保険(1日自動車保険)」のデメリット
- 臨時被保険者特約を付帯するには追加料金が必要
- 加入できるコンビニの種類が指定されている
東京海上日動「ちょいのり保険(1日自動車保険)」がおすすめの人
- 数人で車を運転する予定がある人
- コンビニで加入したい人
あいおいニッセイ同和損保「ワンデーサポーター」
支払い方法 | 携帯料金と合算 |
加入方法 | スマホ |
免責金額のないプラン
3つのプランのうち、「ベーシックプラン」と「ワイドプラン」においては、対物補償の免責金額がなくなります。数万円の免責金額を設定している保険会社と比較し、事故時の負担が減るのは嬉しいポイントですね。
宿泊費やレンタカー費用の補償
事故や故障時には、ロードサービスだけでなく宿泊費やレンタカー費用も補償されます。遠方での旅行で慣れない土地で車が動かなくなった……というケースが発生しても安心ですね。
充実の割引制度
「ワンデーサポーター」を利用する際、2回目以降は保険料が割引になる制度が用意されています。さらに、無事故のまま複数回利用すれば、回数に応じて保険料が最大20%まで割引に!
あいおいニッセイ同和損保「ワンデーサポーター」のメリット
- 事故・故障時には移動費や宿泊費までサポート
- 人身傷害保険が利用可能
- 使うほど保険料が割安になる
あいおいニッセイ同和損保「ワンデーサポーター」のデメリット
- 支払い方法が限定的
- 車両保険はワイドプランのみ
- 弁護士費用特約が使えない
あいおいニッセイ同和損保「ワンデーサポーター」がおすすめの人
- 保険料の安さを重視する人
- 事故サポートの手厚さを求める人
- 何度も1日自動車保険を利用したい人
また、ワンデーサポーターの契約は「スマホ」を使い、公式サイトの「専用二次元コード」を読み取る必要があります。
※1このページは「ワンデーサポーター」の概要を説明したものです。詳細はスマートフォンの申込画面上に表示される「重要事項のご説明」「普通保険約款・特約」等をご覧ください。また、ご不明な点については代理店・扱者または引受保険会社までお問合せください。
※2「ワンデーサポーター」は24時間単位型自動車運転者保険のペットネームです
引受保険会社 | あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 |
1日自動車保険の各社一覧表
1日自動車保険の加入手続きの流れ
ここからは、実際に1日自動車保険に加入するまでの流れについて解説していきます。運転する日の直前になって慌てることのないよう、事前に手続き方法を確認しておきましょう。
スマホから事前登録
まずは保険会社の公式ページから、事前登録に進みます。専用ページに氏名、生年月日、運転免許証番号等を入力していきましょう。
コンビニで加入する場合も、スマホやパソコンからの事前登録がおすすめです。コンビニによっては店頭端末での登録ができない場合もあるため、あらかじめネット上で済ませておく方が無難でしょう。
利用のための手続き
事前登録が完了したら、専用サイトからログインします。そのまま、案内に従って申込内容の入力や重要事項説明書等の確認を進めていきます。運転する車の登録番号やナンバープレートの番号が必要になるため、事前に準備しておきましょう。
コンビニで加入する際は、事前登録を済ませておくことで発券に必要なバーコードや番号をメールで受け取ることができます。店頭端末で必要事項を入力し、支払いのためのレシートを発行してください。
決済をして手続き完了
プランごとに利用可能な決済方法で保険料を支払うことで、手続きは完了です。
コンビニで支払う際は、店頭端末で発行したレシートをレジに持っていくことで、保険料を支払うことができます。
事前登録は1週間以上前に済ませておこう
プランによっては事前登録から契約完了までに1週間程度必要になります。
そのため、直前に契約しようとしても、満足な補償内容を付帯させることができなくなってしまうため、注意しましょう。
よくある質問
1日自動車保険は、学生でも加入することができますか?
運転免許証を所持していれば、学生でも加入することが可能です。必要に応じて、保険への加入を検討してみてください。
自分の車を運転する場合、1日自動車保険に加入することはできますか?
自分の車を運転する場合は、1日自動車保険に加入することはできません。加入したい場合は、通常の任意保険に加入することになります。
また、自分の名義でなくても、利用状況が実際に所有しているのと変わらない場合は、1日自動車保険の対象外となる可能性が高いです。
1日自動車保険はコンビニでも加入できますか?
保険会社によっては、コンビニでの加入が可能です。今回ご紹介した中では、東京海上日動「ちょいのり保険(1日自動車保険)」が対象となります。
即日加入できる1日自動車保険はありますか?
今回ご紹介した保険会社はすべて即日加入に対応していますが、利用可能なプランは限られています。
損保ジャパン「乗るピタ!」:ライトプラン
東京海上日動「ちょいのり保険(1日自動車保険)」:シンプルプラン
あいおいニッセイ同和損保「ワンデーサポーター」:エコノミープラン、ベーシックプラン
この記事では、各保険商品の概要のみを説明しています。似た内容の特約でも保険会社ごとに名称が異なる場合がございます。詳しい内容は取扱代理店までお問い合わせください。
https://ins.minkabu.jp/contact
引受保険会社:損害保険ジャパン株式会社、東京海上日動火災保険株式会社、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
取扱代理店:フィナンシャル・エージェンシー
承認番号:SJ23-03904 承認日:2023/06/29、24TC-001738、B23-200794(あいおいニッセイ同和損保 東京北支店新宿支社 東京都渋谷区代々木3-25-3 あいおいニッセイ同和損保新宿ビル17F TEL:050-3460-1265)