おそらく初めて加入する自動車保険。保険料の平均相場もわからないため、「自動車保険料が高いのか安いのか」の判断がつかず困っている人も多いのではないでしょうか。
20代の自動車保険の月額平均・相場はいくら?
20代の自動車保険の月額平均保険料は、11,153円です。
30代以降と比較しても高いことが分かります。特に40代と比べてみると、約2倍の差がありますね。5歳刻みで見てみると、20-24歳で11,867円、25-29歳で10,796円が相場となっています。
(当社調べ2011年4月~2022年4月)
また以下の表は、あくまで目安の保険料として対象年齢区分別の平均保険料を載せていますが、年齢の区分によって保険料は大きく異なります。また、車種や型式、使用目的、被保険者年齢によっても保険料は異なってきます。
※当社2022年6月調べ
※条件 免許:グリーン 補償対象者:制限なし 主に運転する地域:埼玉県
そもそも、どのようにして自動車保険の保険料は決まっているのでしょう。そして、なぜ20代の保険料は高くなってしまうのでしょうか。
自動車保険料が決まる仕組み
そもそも自動車保険の保険料を決めているのは、大きく3点に分類されます。
① 車種と型式
② 等級
③ 事故率(年齢)
車種と型式
1点目は、車の車種です。
車種別(型式別)で料率クラスが決められております。この料率クラスは、それぞれの車を運転する人の属性(年齢や性別など)などによって決められており、一般的に事故率や危険度が高ければ保険料が高くなるように設定されています。
また、この料率クラスは損害保険料率保護機構によって参考純率が決められておりますが、保険会社がそれを必ず利用しているとは限らず、保険会社によって保険料にバラつきがある理由の一つでもあります。
等級
2点目は、等級です。
ノンフリート等級(等級)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
最大で20等級までで、20等級は事故を起こすリスクが少ないということの証明にもなり、保険料は割安になります。
事故を起こして保険を使った場合は、3等級ダウンとなります。
※盗難等で保険を使った場合は1等級ダウン、搭乗者傷害等で保険を使った場合はノーカウント事故として、保険を使うと必ず3等級ダウンするわけではありません。
また、事故ありでの20等級と事故なしでの20等級を比べると、事故なしでの20等級の方の方が保険料は安くなります。(下記表参照)
損害保険料率算出機構:料金区分の例 過去の事故歴(ノンフリート等級)
事故率(運転者年齢別)
3点目は、事故率です。
事故率は年代によって大きく異なります。下の表は、原付以上を運転して起こった事故件数を、年代別に表したグラフになります。
見ての通り、16~19歳、20~24歳、85歳以上の3区分の数値が高いことが分かります。特に、20~24歳の区分は、35~39歳の区分よりも約2倍も事故件数が多いです。
もちろん、事故率が高い年代とは事故を起こすリスクが高いと言えるので、保険料が高くなってしまいます。
20代の自動車保険料が高いと言われる理由
20代の自動車保険料が高くなる理由としては、主に2つになります。
1) 等級が進んでいない
2) 事故率が高い
自動車保険の等級が低いから
前述したとおり、事故を起こさないと等級が上がり、保険料の割引率が増えていきます。
新規で加入すると、等級は6S(6)等級からのスタートになります。
そのため、保険を長期で継続し等級が上がっている人と比べて、保険料は高くなってしまう傾向にあるのです。
事故率が高く安い保険料では保険会社の収益にならないから
20代は、車の運転経験が浅いことなどの理由により、ほかの年代と比べて事故率が高いと考えられているため、自動車保険の保険料が割高になってしまいます。
下の表は、「20代の事故要因」をまとめたグラフになります。
20代の事故要因として一番多いのは、安全不確認で34.2%、続いて脇見運転が21.6%と、全体の約55%がこの2つとなっております。
友達との会話に夢中になったり、ついついスマホを見てしまったりと、運転に対しての安全意識の薄さから事故率が上がってしまっていると思われます。
そもそもどうやって保険を探せばいいの?
代理店型(店舗や車販売店)の自動車保険よりも、ダイレクト型(ネット型)の自動車保険の方が保険料が割安になるケースがあります。
しかし、必ずしもネット型が安くなるとは限りません。運転する方の年齢や、車種・型式、車両保険や特約の有無などによって保険料が割安になる保険会社は変わってきます。
そのため、まずは自身の条件で見積もりを取り、自分に合った補償内容で比較できるように、一括見積もりを取り、比較してみることをおすすめしています。
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20代の自動車保険の保険料を安くするには?
20代の自動車保険の保険料を安くする事は難しいの?
そんなことはありません。自動車保険を安くするコツはいくつかあります。
自動車保険を安くするコツ
① 車の使用者を限定する
② 家族の等級を引き継ぐ
③ ネット申し込みで割引特典を受ける
④ 複数社で見積もりを行う
車の使用者を限定する
自動車保険を選ぶ際、「補償の対象」を車の使用者に限定するかによって、保険料が変わってきます。
車の使用者を限定しないと、補償の対象範囲が広がってしまうことなどの理由で保険料が高くなります。実際に車を使用する本人や配偶者を「運転者限定」にすることで、保険料を安く抑えることが可能です。
例えば、配偶者が年に数回しか運転しない場合、配偶者を除いた本人のみに限定して、配偶者が運転する日は1日自動車保険(ワンデイ保険)等を契約して保険料を抑えるケースもあります。
家族の等級を引き継ぐ
自動車保険では、家族の等級を引き継ぐことができます。上記に述べた通り、等級が高ければ高いほど保険料は割安になります。
ただし、引き継ぎするにはある一定の条件があり、対象者は
- 記名被保険者の配偶者
- 記名被保険者の同居家族
- 配偶者の同居家族
のいずれかを満たさなければなりません。
例えば、「結婚して、親元を離れてしまった子どもが親の等級を引き継ぐ」といったことはできないため、この場合は、同居している間に等級を引き継ぐといった対応が必要です。
また、自動車保険に詳しい方の保険の入り方の一つとして、「車を1台所有している家族が、同居している子どもの車を購入して、子ども分の自動車保険を契約する際に、等級の引き継ぎを利用した方が家族全体で支払う保険料の総額を抑える」といった方法もあります。
20代の方は事故率のリスクが高い為、保険料は割高になります。それに対して、40代、50代での事故リスクは低く、保険料も抑えられます。
そのため、親の等級を子どもに引き継ぐことで、等級が低いことによる保険料の膨らみを避けることができ、20代の子供が新規で保険に入るよりも割安で保険に加入できます。
親が新規で保険に入ることで、保険料が高くなりますが、家族全体で支払う保険料の総額は低く抑えられるケースがあります。以下に例を記載します。
“ある保険会社“の同商品で比較したケース
※契約者はいずれも親 被保険者ステータスと内訳は以下の通りで試算
被保険者:親 52歳
初年度登録:令和2年4月 車種:シャトル 型式:GK8
運転者限定:家族限定 運転者年齢35歳以上 車両保険アリ 免責なし
被保険者:子 20歳
初年度登録:令和4年6月 車種:ヤリス 型式:MXPH10
運転者限定:制限なし 運転者年齢全年齢 車両保険アリ 免責なし
Before(親が等級据え置きで子が新規で被保険者になった場合)
親(52歳)は20等級で3,910円/月額+子ども(20歳)は7S等級で16,450円/月額(車両保険アリ)
総額 = 20,360円/月額
After(子が親の等級を引き継ぎ、親が新規で被保険者になった場合)
親(52歳)は7S等級で5,840円/月額+子ども(20歳)は20等級で10,423円/月額(車両保険アリ)
総額 = 16,263円/月額
差額 = 4,097円/月額(49,164円/年額)
このように、自動車保険の入り方を工夫することによって、今回のケースでは年間で約50,000円ほど保険料を安く抑えることができます。
この仕組みを理解していると、家族全体で支払う保険料を抑えられるケースもあります。
ネット申し込みで割引特典を受ける
「ネット申込なら〇〇円安くなります」というテレビCMや広告などでよく見聞きすると思います。では、ネット申込はなぜ保険料が抑えられるのでしょうか?
そもそも、保険料の内訳は純保険料と付加保険料の2つに分けられます。純保険料は、保険金の支払いに生じる金額ですが、付加保険料には保険会社の広告費や営業費用、管理費用等が含まれております。
ネット型にすることで、付加保険料に含まれる費用を少なくすることができる場合もあります。そのため、ネット型の自動車保険の方が保険料は割安になるケースがあります。(※保険会社によって異なる)
複数社の見積もりを行う
保険会社によって、もちろん保険料は異なります。また、補償内容の充実さや、サービスの充実さも保険会社によって異なります。
1社だけ見積もりを取ってそこで決めてしまい、後から後悔してしまわないためにも、複数社の見積もりを取って同条件での比較を行うことをおすすめしております。
自分の希望の条件で自分に一番ピッタリな自動車保険選びをするには、一括見積もりをしましょう!
自動車保険を安くするために見直すべきポイント
自動車保険を見直す際や見積もりを取る際に、以下4つのポイントを意識するのが重要です。ここでは、そのポイントと理由について記載します。
- 補償内容に不要なものが入っていないか
- 運転者限定の見直し
- 年間走行距離の見直し
- 使用目的の見直し
補償内容に不要なものが入っていないか
補償内容は幅広く補償されるものがあり、既に持っている補償と重複してしまう恐れがあります。
加入済みの保険でカバーできている補償をダブルで補償すると、保険料もダブルで支払うことになってしまいます。
例えば、「個人賠償責任特約」です。こちらは、自動車に乗っているとき以外に他人にケガをさせたり、モノを壊して損害賠償責任を負ってしまった場合に補償してくれる特約になります。
この補償は、傷害保険や火災保険の特約でも付けられる保険もあるので、既に入っているのであれば、補償が重複しダブルで保険料を支払うことになってしまいます。
なので、補償内容には、すでに持っている補償と重複しないかどうかの確認は必ず行うべきでしょう。
運転者限定の見直し
保険に加入した時は、自分の子どもが運転していたけど、今は自立して一緒に住まなくなった等のライフイベントがあった際は、保険を見直すチャンスです。
運転者の範囲は
(1)被保険者のみ
(2)1とその配偶者
(3)1か2の同居の親族
(4)制限なし
の主に4つがあります。(※保険会社によって(3)がないなど異なる場合がある)
もちろん、「(4)制限なし」は運転者の数が増えることにより、保険料は割高になってしまいます。
「(1)被保険者のみ」は運転者が被保険者のみとなり、一番割安になるため、子供が自立して家を出ていった場合は「(3)1か2の同居の親族」を「(1)被保険者のみ」や「(2)1とその配偶者」に変更するとその分保険料は抑えられます。
また、年齢条件も見直す必要があります。自動車保険の年齢区分には主に運転者の年齢範囲に応じて3区分に分かれており、記名被保険者の年齢層に応じてさらに6区分に分かれております。
区分は保険会社によって異なりますが、ベースとしてまず
(1)全年齢補償
(2)21歳以上補償
(3)26歳以上補償
の3つに分かれており、「(1)全年齢補償」の保険料は高くなり、「(3)26歳以上補償」の保険料は安くなります。(較差で約3倍の違い)次に、26歳以上補償の中には6区分に分かれております。
全年齢補償の場合は、保険料が高くなり26歳以上の場合は保険料が安くなります。
※保険会社によっては、30歳以上や35歳以上といった区分もあり、さらに保険料が安くなる場合もあります。
同居しており、運転する家族の年齢が引きあがったり、自身の年齢が21歳や26歳以上になったタイミングで保険を見直すと、支払う保険料は安くなる可能性があります。
年間走行距離(使用目的)の見直し
自動車保険には、走行距離に応じて保険料を割引きするといった保険会社もあります。もちろん、走行距離が少ないほど事故リスクが下がり、保険料も割安になります。
走行距離の基準は保険会社によって様々ですが、おおよそ7区分ほどに分かれています。
(1)0~3,000㎞ (2)3,001~5,000㎞ (3)5,001~7,000㎞ (4)7,001~9,000㎞
(5)9,001~11,000㎞ (6)11,000~16,000㎞ (7)16,001㎞以上
例えば「今まで地方に住んでいたが、都心に引っ越してから電車利用が増えた為、車の運転頻度が下がった」というケースでは、走行距離の見直しを行うことで保険料が割安になる可能性があります。
※保険会社によって、走行距離の区分がある所とない所があります。
使用目的の見直し
お車の使用目的によって、保険料が割安になるケースがあります。こちらも保険会社によって様々ですが、主に3区分に分かれています。
(1)日常・レジャー、(2)通勤・通学、(3)業務
ほぼ毎日使う「(2)通勤・通学」、「(3)業務」と比べて、「(1)日常・レジャー」の方が車を使う頻度が少なく、事故リスクが低いため保険料が割安になります。
例えば、「以前は通勤・通学に使っていたが、今は週末の買い物くらいしか使わない」といったケースの場合、使用目的の見直しを行うことで、保険料を抑えられる可能性があります。
自動車保険の乗り換えをする際の注意点
自動車保険を切り替える際には、「保険料が安くなること」や「自分の欲しい補償だけをカスタマイズ出来ること」といったメリットの部分だけに目が行きがちですが、注意しなくてはならない点もあります。
補償内容が少なくなりすぎてないか
保険料を抑えようと意識するあまり、補償内容が薄くなってしまうと、万が一事故があった際に自動車保険を切替えなければよかったと後悔することになってしまいます。
必要な補償は外さずに、不要な補償を見極めて保険料を安くするのがよいと言えるでしょう。
解約返戻金の金額
年払などの月払以外の払い方をしていると、途中で解約する際に「解約返戻金」といって支払った分の保険料が戻ってきますが、その戻ってくる額は月割り計算より少なくなる場合があります。
これは、保険会社で設定している短期料率によって計算されます。
満期を迎える前に解約をすると全額受け取れないケースがあるので、乗り換えをするタイミングとしては、今入っている保険の満期日に合わせて行うのがベストであるといえるでしょう。
等級のランクUPが1年ではなくなる
保険に加入している状態で1年間無事故であった場合、等級が1ランクUPし、翌年の保険料は基本安くなります。
ただし、保険を途中で解約し、新しい保険に切替えた場合は新しい保険に切替えてから1年間はランクUPしません。
例えば、「現在加入中の保険の補償開始日2021/4/1・等級 9等級・満期日2022/4/1・切替え日2022/2/1」のケースで考えてみましょう。
2021/4/1から2022/4/1の満期まで契約すると、1年で等級は9から10になります。
2021/4/1に開始した保険を2022/2/1に新しい保険に切替えると、2023/2/1に等級が10になります。(無事故だった場合)
このように、自動車保険の切替えのタイミングを考えて保険契約をするとデメリットを抑えることが出来ます。
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自動車保険の各種割引や補償内容は保険会社によって異なります。何社もある保険会社の見積もりを1社ずつそれぞれ取っていくには、時間と労力が相当掛かります。
ただし、みんかぶ保険であれば、複数社の見積もりを一括で見積もることが可能であり、同条件の見積もり結果をメールで受け取れます。
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