任意保険にはたくさんの種類があり、最適な保険は状況や時期によっても異なります。契約中の保険と比較してみても、別の保険の方が、保険料や補償内容が自分に合っているかもしれない……と感じることがあるかもしれません。
任意保険なら、どの保険に加入するかは自分で選ぶことができ、一度契約した後でも他の業者に乗り換えることが可能です。
ここでやっかいなのは、保険の担当者に「あなたの会社の保険を解約して、別の保険会社と契約したい」と伝えなければならないことです。
保険についての相談や手続き、事故対応など……担当者とコミュニケーションをとる機会は意外と多くあります。その一方で、そのような相手に対し、「別の保険に乗り換える」と伝えることに気まずさを感じてしまう人も少なくないでしょう。
・気まずいと感じる場合にすべき具体的アクション
・スムーズな手続きの流れ
・担当者に食い下がられた時の対処法
についてご紹介します。
自動車保険の乗り換えが気まずくなりがちなケース
まずは、自動車保険の乗り換えにおいて、特に気まずくなりがちなパターンについて確認してみましょう。
- 代理店型の自動車保険に契約している
- 保険の契約満期日以外のタイミングで乗り換える
この二つに当てはまるケースにおいては、保険を乗り換える際に気まずさを感じやすくなってしまいます。
逆に、このパターンに当てはまらない人は、よりスムーズに乗り換え手続きを進められるでしょう。
代理店型の自動車保険に加入している
代理店型の自動車保険に加入している場合、乗り換えの手続きを進めるために、担当者とのやりとりが発生する可能性があります。
ダイレクト型保険の場合は、専用の電話やインターネット上での手続きがメインなので、担当者と対面でやり取りすることはありません。そのため、ダイレクト型保険と比較すると、代理店型保険の方が乗り換え時の心理的ハードルが高くなりやすいです。
保険の契約満期日以外のタイミングで乗り換える
もともと契約している保険の満期日以外のタイミングで乗り換える場合、保険会社に解約のための連絡や手続きをしなければなりません。場合によっては、担当者から乗り換えの理由を聞かれたり、食い下がられてしまうことも。
乗り換え日次第では、そのような解約手続きを省略することも可能です。そのことを知らずに手続きを開始してしまうと、回避できたはずの精神的負担を感じてしまうかもしれません。
自動車保険の乗り換えが気まずい時にすべきこと3選
では、保険の乗り換えが気まずいと感じてしまう時、どのようなことをすれば良いのでしょうか。ここからは、気まずさを少しでも回避するための具体的なアクションを3つご紹介します。
契約中の保険の満期日に合わせて乗り換える
まずは、乗り換えるタイミングについてです。自動車保険を乗り換える理想的なタイミングは、「もともと契約している保険の満期日」です。
なぜ満期日に合わせるべきかについては、いくつかの理由があります。
解約の手続きを省略することができる
満期日に合わせて乗り換えることで、解約のための手続きを省略することができます。
自動車保険は契約期間が決まっており、満期日までに更新手続きをしないと自動的に解約されることになります。そのため、満期日が近くなると更新の連絡や通知が来ることが多いですが、こちらから何もアクションをしなければそのまま解約することができます。
一方で、更新を忘れた時のために「自動で保険を更新する特約」を用意している保険会社もあります。そのような特約をセットしている場合、満期日であっても解約のための手続きが必要になるため、注意が必要です。
等級をそのまま引き継ぐことができる
満期日に乗り換えることで、等級の引き継ぎもスムーズに進めることができます。
満期日以外で乗り換えてしまうと
- 等級が上がるのが遅くなる
- (等級が下がる場合)下がるタイミングが早くなる
といったデメリットがあり、保険料が割高となってしまいます。
自動車保険の乗り換えと等級の関係については、こちらの記事で詳しく解説しています。
コールセンターや窓口を利用する
2つ目の方法としては、代理店ではなく、保険会社のコールセンターや専用窓口を利用することです。
解約する旨を代理店の担当者へ直接伝えることに抵抗を感じる場合は、その代理店を抱えている大元の保険会社に直接連絡することで、解約の手続きを進めることも可能です。
理由を聞かれたら正直に答える
3つ目は、乗り換える理由についてです。もし保険を乗り換えることについて理由を尋ねられた場合は、正直に答えるのが吉です。
- 保険料を安くすることができるから
- よりぴったりな補償内容を見つけたから
など、乗り換えを検討した理由を素直に答えるようにしましょう。
もし引き止められても、よく比較検討して熟考した結果であることを伝えれば、相手も納得してくれることが多いでしょう。
気まずくならずスムーズに自動車保険を乗り換える手順
ここからは、気まずくなりがちな手続きをスムーズに進めるために、乗り換え手順の流れについて解説していきます。
自動車保険の乗り換えを、最もスムーズに進めるための方法は以下の通りです。
- 満期日前に余裕を持って乗り換えたい保険を検討する
- 新しく乗り換えたい保険会社に連絡し、加入手続きに進む
- 元々契約している保険の満期日に乗り換え日を合わせる
上記のステップで手続きを進めれば、必要最低限のやりとりで手続きを完結させることが可能です。
満期日の2〜3ヶ月前に始めるのがベスト
おすすめの検討開始時期は、乗り換え予定日の2〜3ヶ月前です。満期日の2〜3ヶ月前になると、自動車保険の更新についてのお知らせが届くことが多いです。そのため、更新についての通知が来たタイミングで、次の保険を探し始めるのが良いでしょう。
保険会社によっては、早めに乗り換え手続きをすることで保険料が安くなる「早期割引制度」を導入していることもあります。余裕を持って進めることで、よりお得に賢く保険選びをすることができそうですね。
また、たくさんの保険会社がある中で、自分にぴったりの保険を選ぶのは一苦労。車を購入してから時間が経つにつれ、車の利用状況や欲しい補償などが変化している可能性もあるでしょう。
より具体的な手順や必要書類については、こちらの記事で詳しく解説しています。
それでも担当者や保険会社に食い下がられてしまった場合はどうする?
上記の方法で手続きを進めれば、保険の乗り換えによる気まずさを大きく回避することができます。
しかし、それでも担当者や保険会社が「他社への乗り換えをやめてほしい!」といったニュアンスで食い下がってきたら、どうすればよいでしょうか?
その際は、「もう保険を継続して利用する意思がない」ことをはっきりと伝えましょう。
- すでに熟考を重ねた上での判断である
- 他に入る保険がもう決まっている
この2点を明確に相手に伝えることが大切です。曖昧な態度をとってしまうと、担当者も「もっと強く交渉すれば乗り換えを思い止まってくれるかもしれない」と考えてしまうかもしれません。
自動車保険の乗り換えについてよくある質問
自動車保険を毎年変えるのは避けた方がいいでしょうか?
毎年異なる自動車保険に乗り換えたとしても、問題はありません。
手続きや保険選びに対する労力は増えてしまいますが、ライフスタイルや状況に合わせて適宜保険を変えていくことは経済的にもプラスになります。乗り換え頻度で何かしらのデメリットが発生するわけではないため、自由なタイミングで保険の乗り換えをしてみてください。
自動車保険の乗り換えの際、虚偽の申告をするとバレてしまいますか?
自動車保険を乗り換える際、もともとの等級や契約内容を偽って契約することで、保険料を安くすることができる……そのように考える方もいるかもしれません。
結論、そのような虚偽申告は保険会社にばれてしまいます。
新規加入手続きをする際、元々契約していた保険証券を提出しなければならないケースも存在します。その場合、保険証券を偽造しなければ、そもそも虚偽申告をすることはできません。
一方で、ダイレクト型保険の中には、必要情報を専用フォームに入力するだけで手続きを進められる場合もあります。その際、保険証券を直接見せるわけではないため、事実と異なる情報を意図的に入力すること自体は可能です。
しかし、保険会社は契約締結後に、それまで契約していた自動車保険についての情報を保険会社間で確認するのが一般的です。もし入力段階で嘘をついていたとしても、保険情報の確認段階でバレてしまいます。
したがって、虚偽の申告をした場合、最終的には保険会社側でその嘘が発覚してしまうので、必要な情報をありのまま正しく保険会社に連携することが必要です。
ディーラーですすめられた自動車保険に加入するメリットはありますか?
ディーラーが保険の代理店となり、任意保険の契約を受け付けていることがあります。ディーラーで保険の契約をすることで、次のようなメリットが得られます。
- 車の購入と保険の加入それぞれの手続きを一気に進めることができる
- 修理と保険の対応を同じ業者で進めることができる
- メーカー独自のサービスが用意されていることもある
さまざまな手続きや対応を、全てディーラーで完結させることができるのがいちばんの利点ですね。
一方でデメリットとしては
- 保険料がダイレクト型保険より割高
- 担当者が保険についてあまり詳しくない可能性もある
- 保険を乗り換える際に気まずくなりがち
といったものが挙げられます。
おすすめの自動車保険ランキングはありますか?
乗り換え先の自動車保険を探す上で、実際のランキングや口コミは必ず確認しておきたいポイントですよね。
みんかぶ保険が集計した人気ランキングについては、こちらをご確認ください。
ランキングだけでは決めきれない人や、もっと詳しく聞きたい、自分の気になっていることを相談したいという方は、一括見積もりをご活用ください。