火災保険を選ぶ際、「家財の補償金額設定」について悩む方は多いと思います。
結論からお伝えすると、家財保険には家族構成によって適切な金額目安があり、加入しておくことをおすすめしています。
今回は、家財保険に加入すべき理由と適切な家財保険の補償金額の決め方について解説します。
火災保険で家財の補償(家財保険)は必要?
近年、台風や地震等の自然災害が増加しています。
国土交通省のデータを見てみると、2010年~2019年の年間平均土砂災害数は、過去20年と比較して約1.5倍に増加しています。
もちろん自然災害によって被害を受けるのは建物だけでなく、自宅にある家具や家電が受ける可能性もあります。自然災害の増加により、更に家財保険の必要性が高まっているので加入するのがおすすめです。
家財保険に入った方がよい理由
「家財保険に入った方がよい理由」は大きく分けて2つあります。どちらも家計にとってリスクになる要因なので、チェックして理解を深めましょう。
家財の買い替えは大きな出費になってしまうから
今、家にある家財一式を全て買い替えるとなった場合、ほとんどの方が多くのお金が必要になってくると思います。
万一の際にお金の不安を軽減させるためにも、家財の保険に加入しておくのがおすすめです。
自然災害の発生件数が増えているから
下の画像の通り、日本のほとんどの地域で災害救助法が適用されています。いつどの地域で災害が起きても不思議ではありません。
家財保険で補償されるもの・補償されないもの
家財保険では、補償されるものと補償されないものがあるので、加入する前に認識しておくと良いでしょう。
家財保険の補償範囲は広いので、家にある家財のほとんどが対象となりますが、自動車保険で補償される自動車や、証明するのが難しい現金等は補償の対象外となるので注意が必要です。
家財保険の補償対象 | 家財保険の補償対象外 |
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また、30万円を超える家財の一部は「明記物件」として取り扱われるので、注意が必要です。
1個または1組の金額が30万円以上の貴金属、宝石、書画等の事を指しますが、保険会社によって定義が異なるので、明記物件と思われるものは申込時に保険会社へ確認が必要です。
家財の保険金額はいくらあれば十分なの?
家財の保険金額は、「建物の専有面積」「家族構成」「世帯主の年齢」等によって十分な補償を受けるための金額は変わってきます。
以下の表では、保険金額を200万円、300万円、500万円の3パターンの例を記載します。
十分な補償を受けるための保険金額が「200万円程度」になるケース
家族構成:単独世帯
建物の専有面積:30㎡
賃貸or持ち家:賃貸
十分な補償を受けるための保険金額が「300万円程度」になるケース
家族構成:単独世帯、大人2名
建物の専有面積:40㎡
賃貸or持ち家:賃貸
十分な補償を受けるための保険金額が「500万円程度」になるケース
家族構成:大人2名、子ども1名
建物の専有面積:60㎡
賃貸or持ち家:賃貸、持ち家
※すべて目安です。
家財の保険金額の目安【条件別】
家財の保険金額設定の目安として、「簡易評価表」というものが存在します。
簡易表は各保険会社等のHPやパンフレットに記載があり、保険金額設定に悩んだ際に活用すると良いでしょう。
※保険会社によって異なります
※保険会社によって異なります
家財の保険金額の決め方とポイント
家財の保険金額を決める際には、前述した目安のみではなく、買い替えた際に実際にかかる金額も把握する必要があります。
ここでは、家財の保険金額設定手順とポイント、具体例を記載します。
家財の保険 金額設定の手順
家財を買い替えた際の合計金額を概算する
家財簡易評価表を見て(1.)の金額と照らし合わせる
保険料を試算して問題なければ契約!
ポイントとして、買い替えた際の合計金額と簡易評価表の目安金額に大きな差が無いことを確認しましょう。
その後、保険料を確認して問題が無ければ設定完了です。
ケーススタディとして、以下条件の表を例に説明していきます。
・前提条件
家族構成:3名(大人2人子供1人 世帯主は35歳)
買い替えた際の合計金額:940万円
住まい:賃貸
専有面積:70㎡
・保険金額の目安
平米数による目安:860万円
家族構成による目安:1,000万円
- 買い替えた際の合計金額を出してみたところ、940万円が必要。
- この金額は平米数、家族構成の目安のおよそ中間になるので問題なし。
- 940万円に設定して保険料を確認したところ、予算の範囲内であることが分かった。
- 結果、940万円の保険金額で加入した。
適切な手順で、家財保険の保険金額設定を行うことで、自身の状況に合わせた金額設定をすることが出来ます。
火災保険の家財補償を見直すなら今がチャンス!
台風や大雨と言ったことが原因で自然災害が増加している日本に住んでいるならば、万一のことを想定して、家財保険の加入をすることをおすすめしています。
保険料を決める保険料率は、保険会社の支払い状況等に応じて変動していきます。
災害が増え、保険会社の支払いが多くなる事で保険料率が高くなります。2022年10月の改定では全国平均で約10%、2024年10月の改定では約14%も保険料が高くなっています。
また、子どもが一人立ちをして住まいの人数構成が変わった際にも、家財保険の保険金額設定の見直しが必要です。
家財保険を含む火災保険は自然災害やその時のご自身の状況に応じて加入する必要があるため、定期的に見直しが必要であり、保険料が上がる前の加入をおすすめします。
しかし、保険商品は保険会社によって特色が異なります。ニーズにあった保険を探す際には各社の見積もりを比較する必要があります。
みんかぶ保険では、火災保険の一括見積もり機能を用意しているため、面倒な手間を抑えて、適切な火災保険を効率的に見つけることができます。
住まいだけでなく家財の安心を確保するために必要な火災保険は、自分にあった保険選びが必要です。