自賠責保険や任意保険に加入する際には、そのための手続きを行う必要があります。
入りたい保険を決め、いよいよ契約に進もうとしたのに、手続きに必要なものが用意されていないと保険に加入することができません。
何種類もある自動車保険に、様々な必要書類、いろいろな手続きの流れ…調べていくうちに、ますます混乱してしまいそうですよね。
そこで今回は、自動車保険への加入や各種手続きに必要なものについて、保険の種類ごとにご紹介していきます!大まかな契約の流れについても解説しているので、契約前に確認することでスムーズに手続きを進められるようになるでしょう。
自動車保険の加入手続きに必要なもの
まずは、自動車保険の加入に必要なものについて解説します。
自動車保険には大きく分けて「自賠責保険」と「任意保険」があり、いずれの保険においても用意するべきものはほとんど同じです。
自賠責保険も任意保険も必要書類はほとんど同じ
自動車保険の加入には、自賠責保険と任意保険どちらにおいても「免許証」と「車検証のコピー」が必要です。
車検証を紛失するなどして運転時に携帯していない場合、道路交通法違反となり50万円以下の罰金が科せられてしまいます。そのような事態を防ぐために、契約時は原本は大切に保管していただくことをおすすめします。
自賠責保険に新規加入する場合、購入する販売店で加入手続きを進めてくれることが多く、必要な情報も販売店の担当者が用意してくれることが多いです。
一方で、自賠責保険では保険料の支払い方法は現金が原則です。自賠責保険の契約を個人で進める場合は、必ず現金を用意しておきましょう。
任意保険においては、車の購入と一緒に契約することはできず、自分で検討してから別途手続きをする必要があります。必要書類をきちんと用意した上で、手続きに進みましょう。
任意保険は見積もり時点で書類を揃えておく
任意保険を検討する中で、気になる保険プランに必要な保険料の見積もりを契約前に依頼することができます。
しかし、契約するつもりがなく見積もりだけ依頼する場合においても、車両や契約者についての情報が必要になります。
そのため、見積もりを依頼する時点で必要なものを揃えておくようにしましょう。
自動車保険の加入手続きの流れ
次に、自賠責保険と任意保険それぞれに加入する際の、実際の流れについて解説していきます。
自賠責保険は車の購入時に手続きをするのが一般的
自賠責保険においては、先ほど述べたように車の購入時にそのまま手続きを進める場合が一般的です。
- 車両や契約者についての情報確認
- 保険の適用期間と保険料の確定
- 保険料の支払い
車の購入と並行して進める場合は、購入にかかる費用と合わせて保険料を支払うことが多いです。
一方で、購入とは別のタイミングで窓口にて直接手続きを行う際、その場で保険料を支払わなければなりません。基本的に現金での支払いとなるため、忘れずに準備しておきましょう。
任意保険は見積もりを出してから契約することが多い
任意保険に加入する場合、さまざまな保険会社やプランの中から自分で選ぶ必要があります。
そのため、候補となっている保険プランについて見積もりを依頼し、比較検討したのち加入する保険を決めることが多いでしょう。
- 見積もり依頼
- 加入する保険プランの決定
- 車両や契約者についての情報確認
- 保険料の支払い
代理店型の保険では、実際に代理店で担当者と一緒に手続きを進めることができます。一方でダイレクト型の保険においては、見積もりから契約まですべてインターネット上で進めることが可能です。
任意保険の代理店型とダイレクト型の違いについて、詳しくはこちらの記事で解説しています。
見積もりを依頼する時点で車両情報や個人情報が必要になるため、必要書類は早めに準備しておきましょう。
保険会社によっては、先に述べた必要書類に加え別の確認事項が他にもある場合もあるため、加入したい保険会社に確認してみてください。
自動車保険の更新にも手続きが必要
どの保険においても、保険期間が終了する前に更新手続きをする必要があります。
特に自賠責保険は、更新手続きを忘れて運転を続けてしまうと道路交通法違反にあたります。
任意保険においても、補償が受けられなくなるだけでなく、場合によっては保険料が高くなってしまうことも。
しかし、自賠責保険においては基本的に車検時期に合わせて保険の適用期間が設定されることが多いため、車検のタイミングで更新手続きをすることができます。
任意保険では、保険会社から更新時期の通知が届くことが多いため、そのまま手続きに進みましょう。更新にあたっては、特に準備すべき書類はありません。
ですが、任意保険においては保険会社ごとに確認事項が異なる場合があるため、保険会社からの案内をチェックしてみてください。
自動車保険を乗り換えるときに必要なもの
任意保険においては、契約中のものとは別の保険に乗り換えることもできます。
乗り換え手続きに必要なものは以下の通りです。
- 免許証
- 車検証のコピー
- もともと契約している保険の保険証券
- (保険の契約をすでに中断している場合は)中断証明書
- 印鑑
乗り換えの手続きに進む場合は、車検証と免許証に加え、もともと契約している保険の保険証券を用意しておく必要があります。また、乗り換え先の保険会社ごとに別途必要なものが指定されていることがあるので、保険会社に確認してみてください。
自動車保険の乗り換え手続きの流れ
自動車保険の乗り換え手続きは、「いつ乗り換えるか」によってステップが異なります。
おすすめのタイミングは乗り換え前の保険の満了日
保険を乗り換える際は、すでに契約している保険の満了日にするのがおすすめです。
すでに契約している保険の満了日にあわせて新しい保険の開始日を設定することで、解約手続きが不要になります。
さらに、等級もスムーズに引き継がれるため、保険料がもっともお得に!
保険料を年払いで契約している場合は、途中解約すると残りの期間分の保険料が返還されます。しかし満額で払い戻しされることはほとんどないため、やはり満了日に乗り換えるのがベストでしょう。
乗り換え先の保険会社で加入手続きをする
まずは、乗り換えたい保険会社において、加入するための手続きをする必要があります。
自動車保険の加入手続きに必要なもので解説した必要書類を揃え、保険会社に連絡を入れましょう。その後の流れは新規加入手続きとほとんど同じです。
乗り換える日によっては解約手続きが必要
乗り換えたい日が、元々契約している保険の満了日と異なる場合は、解約のための手続きも必要です。
契約中の保険会社に解約したい旨を伝え、保険会社から送られる書類に必要事項を記入し提出しましょう。
自動車保険の各種変更も忘れずに
被保険者の名義の変更や、引越し、車の買い替えなど、登録情報を変更しなければならないシーンも少なくありません。
自賠責保険と任意保険どちらにおいても、登録情報を変更する際は手続きが必要になります。
名義変更に必要なもの
元々所有していた車を誰かに譲り渡す時には、自動車保険の名義変更をしなければなりません。
住所変更に必要なもの
契約者の住所が変わった場合、登録住所を変更するための手続きをしましょう。新住所の場所によっては、任意保険の保険料が安くなることもあります。
また住所変更を忘れてしまうと、保険の更新通知が届かなくなってしまいます。更新を忘れないようにするためにも、住所の変更手続きはしっかり行いたいですね。
車両変更に必要なもの
契約者の車が変わった際も、保険会社に連絡をして手続きをしなければなりません。
車両の変更手続きが行われていないと、補償を受けることができなくなる可能性があります。忘れずに手続きをしましょう。
まとめ
この記事では、自動車保険の加入手続きをはじめとした、様々な手続きにおける必要なものや手続きの流れについて解説してきました。
さまざまな手続きが必要な自動車保険ですが、準備すべきものや実際の進め方について理解することで、混乱することなく安心して利用することができます。
何かしらの手続きが必要になったタイミングでこの記事を見返し、よりスマートに進めましょう。
よくある質問
新車と中古車とで必要書類は異なりますか?
新車であっても中古車であっても、手続きに必要なものや手続きの流れは同じです。
しかし、中古車販売業者によっては自賠責保険の代理店を兼ねていない可能性もあるため、加入手続きの有無に注意しましょう。
新車で加入する場合、納車の何日前に手続きをする必要がありますか?
納車日から補償を受けられるようにするために、余裕を持って手続きを進めたいところですよね。
車検証が手元にないと手続きを進めることが難しいため、あまりにも早すぎる段階で手続きを開始しようとするのは難しいでしょう。
納車日が確定し、車検証もしくは車検証のコピーが手元に準備できるようになった段階で、あらかじめ加入手続きを進めておくのがおすすめです。
バイクの任意保険に加入する際に必要なものは何ですか?
バイクにおいては、種類に応じて用意すべき書類が異なります。
250ccを超えるバイクの加入手続きに必要なものは、自動車と同じです。しかし、250cc以下のバイクや原付は車検の必要がないため、車検証の代わりとなる書類(標識交付証明書、軽自動車届出済書)を用意してください。
250cc以下のバイクや原付においては、インターネットやコンビニでも自賠責保険の加入手続きが可能になります。
保険の手続き開始から即日で加入することはできますか?
自賠責保険の場合、一部を除き即日で加入することが可能です。
ディーラーや保険会社の支店など、自賠責保険の代理店で手続きをすれば、その日から保険が適用されます。また250cc以下のバイクや原付においては、コンビニでも即日での加入が可能です。
一方で、ガソリンスタンドで手続きを進める場合、その日のうちに加入することは難しいため、注意しましょう。
任意保険においては、保険会社のタイプによって異なります。
代理店型の任意保険においては、最短で手続きをしたその日から補償を受けることができます。しかし、保険料の支払い方法をクレジットカードではなく銀行振込やコンビニ支払いにした場合、即日での加入ができません。
ダイレクト型の任意保険では、加入日は最短でも翌日となってしまうことがほとんどです。
保険への加入が納車日に間に合わないとどうなりますか?
自賠責保険の加入が納車日に間に合わず、その状態で公道を走行した場合、道路交通法違反となります。1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられてしまうため、必ず納車日に間に合うように手続きを進めましょう。
任意保険については、納車日に間に合わなくても法律上問題ありません。しかし、加入日より前に事故を起こしてしまったとしても、補償を受けることができません。
いずれにしても、保険への加入が納車日に間に合うよう、余裕を持った準備をするのが良さそうですね。