自動車保険

車の買い替え時に保険はどうする?必要な手続きや連絡タイミングはいつが良いか解説

著者:みんかぶ編集室

2023年05月08日 掲載

車を所有して生活している方の多くが経験する、車の買い替え。

パンフレットや店舗で車を探し、比較検討しながら、新しい車での生活を想像する時間は、多くの方にとって楽しくワクワクするものでしょう。

しかし、車を初めて買った時と同様に、買い替え時にも様々な手続きが必要になります。その中には、新しい車を購入する前にあらかじめ済ませておかなくてはならないものも存在します。

そのひとつが、「自動車保険の引き継ぎ」です。

ただ車を買い替えるだけなのに、なぜそのような手続きが必要なのでしょうか?また、どのタイミングで済ませておくべきなのでしょうか?

この記事では、車を買い替える際の自動車保険の手続き内容やタイミングについて、詳しく解説していきます。

車の買い替え時には自動車保険の手続き「車両入替」が必要

車を買い替える時には、保険会社に運転する車を変更した旨を伝え、契約車両の切り替えを行う必要があります。その際の手続きのことを「車両入替」といいます。

まずは、「車両入替」がどのようなものなのかについて確認してみましょう。

 車両入替とは

「車両入替」とは、車の買い替えに伴い、元々乗っていた古い車で契約していた保険をそのまま新車に適用させるための手続きです。車両入替をすることで、任意保険による様々な補償やサポートを買い替え前と同じように受けることができます。

契約者は変わらないのに、なぜわざわざ新車を運転する前に、車を買い替えたことを保険会社に伝え、手続きをしなければならないのでしょうか?

このような手続きが必要な理由は、自動車保険は契約者ごとではなく、契約者が所有している車と紐づけられているためです。

車を買い替えた場合、契約者は変わらなくても車そのものは変わっているため、手続きを行わない限り、買い替え前の古い車にのみ保険が適用されることになります。

車両入替の手続き方法

車両入れ替えの手続きを進める方法について、任意保険と自賠責保険それぞれについて解説します。

任意保険は保険会社に自分で連絡

任意保険の場合、保険会社に自分で連絡し、手続きを行う必要があります。

保険会社に電話やウェブサイトから連絡をし、送付される書類に必要事項を記入して提出するケースが多いです。また、ウェブサイトへの記入のみで完了する保険会社もあります。

保険会社によって手続き方法が異なるため、事前に保険証券やウェブサイトで確認しておくとスムーズに手続きが進められるでしょう。

自賠責保険は販売店やディーラーが手続きを行うのが一般的

一方の自賠責保険では、新規契約の時と同様に、新車を購入するディーラーや販売店が手続きを済ませてくれることが多いです。

万が一、車を購入した店舗がそのような対応ができない場合は、自分で手続きを進めましょう。その場合は任意保険と同様に、保険証券に記載されている保険代理店に連絡を入れることで手続きを進めることができます。

任意保険と自賠責保険の違いについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

関連記事:車の任意保険とは?補償内容やおすすめの保険会社をご紹介!

 車両入替をしないとどうなるのか

もし車両入替を忘れ、新しい車を運転し続けるとどうなってしまうのでしょうか。

多くの保険会社では納車日以降の手続きにも一定期間内(猶予期間)であれば対応してくれます。一般的に猶予期間は、納車日ではなく車検証が発行された日から30日以内と言われています。

もしその猶予期間を過ぎても車両入替をしなかった場合、運転している車には保険が適用されず、事故を起こしてしまっても補償を受けることができなくなります。忘れずに手続きを済ませておきましょう。

車の買い替え時、車両入替をするタイミングはいつ?

では、車を買い替えることが決定した場合、どのタイミングで車両入替の手続きをすべきなのでしょうか。車両入替において迷いがちな「手続きをするタイミング」についてご紹介します。

 新しい車に初めて乗る時点から保険を適用させる

おすすめのタイミングは「納車日より前」です。納車日が分かった時点で早めに手続きを進め、契約変更日を納車日に合わせておきましょう。

納車日前での手続きをおすすめする理由は、新しい車に初めて乗る時点から保険を適用させることができるからです。

納車日はお車の変更日

契約変更日を納車日に合わせて手続きを済ませておけば、初めて新車に乗るタイミングで保険が適用されるため、安心して運転することができます。

納車日までは、古い車に乗っても大丈夫

納車日より前に車両入替の手続きを進めた場合、納車日までは古い車に乗っても保険は問題なく適用されます。契約変更日を納車日に設定すれば、新車を初めて運転する時点で保険の対象車両が切り替わるため、新車を受け取りに行くために古い車に乗っていても心配ありません。

車の買い替えをすると自動車保険料は変わる?

車を買い替えた場合、保険料の変動はやはり気になるところですよね。

車両入替をすると、保険料はどのように変わってしまうのでしょうか?

保険料が変動する可能性は高い

保険料は車の種類や型式も考慮して算出されます。そのため、車を買い替えることによって保険料が変動することは珍しいことではありません。

車を替えることで保険料が高くなるか安くなるかについてはケースバイケースです。専門家に依頼すれば、数分で保険料の見積もりを確認することも可能です。

 等級はそのまま引き継ぎが可能

一方で、等級は変わることなくそのまま引き継ぐことができます。また無事故のまま従来の満期日を迎えれば、等級は一つ上がることになります。

 車両入替をする際の注意点

車両入替を行う上で、いくつかの注意点も存在します。

車両入替ができないケースもある

車両入替には、一定の条件が設けられていることが多いです。

保険会社によって異なる部分もありますが、一般的には「買い替え前の古い車の扱い」「車両入替後の車の所有者」「新しく購入した車の種類や用途」の3種類の条件があります。

買い替え前の古い車の扱い

車両入替をする際は、買い替え前の古い車は廃車にするか譲渡する、もしくは返還するなど、自身の所有する車ではなくなっていることが条件になることが多いです。

メインで運転する車は別の車になったけど、元々乗っていた車も手元に置いておきたい場合は、保険に再加入する必要があります。

車両入替後の車の所有者

車両入替を行った後の新しい車の所有者が以下に当てはまらない場合、車両入替の手続きは行えないことが一般的です。

  • 入替前の自動車の所有者
  • 入替前の契約の記名被保険者
  • 入替前の契約の記名被保険者の配偶者
  • 入替前の契約の記名被保険者もしくは配偶者の同居家族
  • ディーラー・リース会社(使用者が記名被保険者か配偶者、もしくはその同居家族)

新しく購入した車の種類や用途

新しく購入する車の種類が以下に当てはまらない場合、車両入替の手続きに進めないことが多いです。

  • 自家用普通乗用車
  • 自家用小型乗用車
  • 自家用軽四輪乗用車
  • 自家用軽四輪貨物車
  • 自家用小型貨物車
  • 自家用普通貨物車(〜0.5トン)
  • 自家用普通貨物車(0.5〜2トン)
  • 特種用途自動車(キャンピングカー)

また、車の用途は「自家用」と「営業用」のふたつに分けられます。車を買い替える際に用途が変わる場合は、車両切り替えではなく再加入の手続きに進むことになります。

猶予期間を過ぎると「無保険車」になり、等級もリセットされる

何よりも注意しなければならないのは、車両入替を忘れないこと。

多くの保険会社では、先述した通り、新しい車両の車検証が発行されてから30日の猶予期間が設けられることが多いです。それも過ぎてしまうと無保険車となり、事故や故障が発生しても補償が受けられなくなります。

さらに、猶予期間を過ぎてから保険を引き継ごうとしても再加入という形になるため、等級もリセットされてしまいます。絶対に忘れないよう、買い替えたら必ず手続きをしておきましょう。

保険の猶予期間

車を買い替える際は自動車保険の見直しも合わせてするのがおすすめ

運転する車が変わるのに伴い、保険内容を見直す必要があるかもしれません。車両入替の具体的な流れの解説に進む前に、今一度見直すべき保険内容のポイントを解説します。

車両保険への加入

運転する車が古くなるにつれ、車両保険に加入することで受け取ることができる保険金の額はどんどん安くなってしまいます。そのため、車両保険を付帯している人の8割以上が、15年以内に車両保険を外すというデータがあります。

参考記事:車両保険を外すのに適したタイミングはいつ?判断基準とその理由をわかりやすく解説

買い替える前の車を運転している間に、車両保険を外してしまっていた方も多いかもしれません。

しかし、車を買い替える際は車両保険に加入しておいた方が無難だと言われています。理由としては、

  • 買い替えた車が市場に出てから間もない車種の場合、受け取れる保険金額が高くなるため
  • 車の購入費に加え莫大な修理費が発生した場合、非常に大きな経済的ダメージとなるため
  • 長年使い慣れた車とは違う車を運転する際、事故につながる可能性が高くなるため

といったものが挙げられます。

車両保険を外している方は、ぜひ検討してみてください。

補償や特約の内容

また、車両入替をきっかけに再度補償内容や特約、割引制度の内容を確認してみるのもおすすめです。

最適な補償内容になっているか、家族と重複して契約している特約がないかなど、補償や特約を見直してみることで、今の自分によりピッタリな保険へとカスタマイズができるかもしれません。

さらに、新たに使用できる割引制度が登場している可能性もあります。大きく保険料を減らすチャンスが眠っているかもしれませんね。

別の自動車保険への乗り換え

補償内容を見直すうちに、より自分に合った保険会社が見つかるかもしれません。その場合、別の自動車保険に乗り換えた方が、よりお得かつ安心につながる可能性がぐんと高くなります。

保険会社を変更する方法やおすすめのタイミングについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

参考記事:自動車保険の乗り換え方法は?おすすめのタイミングと乗り換え先の選び方も解説

 車の買い替え時に必要な手続きの流れと必要書類

ここまで、車両入替の内容や気をつけるべきポイントについて解説してきました。

では実際に車両入替の手続きはどのように進めるのか、実際の手続きの流れについて解説していきます。

まずは必要書類を揃える

車両入替の手続きを進めるために、まずは必要な書類を用意しておきましょう。

  • 本人確認書類
  • 新しい車の車検証(コピーも可)
  • 銀行口座の情報

詳しくは保険会社ごとに異なりますが、主に上記の3つが必要になることが多いです。保険会社の中には買い替え前の車の積算距離計(オドメータ)が必要な保険会社があります。詳しくは契約している保険会社の制度内容をご確認ください。

加入している保険会社に連絡し手続きを進める

必要書類を揃えたら、保険会社に連絡をしましょう。車両入替をしたい旨を伝えると、保険会社から専用の書類が送られてくるため、必要事項を記入し、保険会社に提出してください。

近年では専用サイトに必要事項を記入するだけで、手続きが完了する保険会社も増えてきています。

保険料の差額の精算をする

車両入替の手続きが無事完了すると、買い替え後の車に適用される保険料が算出されます。従来の保険料との差額を計算し、必要に応じて追加の支払いや差額の返金に対応しましょう。

車両入替に関するよくある質問

車両入替の手続きを忘れていた場合、どうすればいいですか?

保険会社ごとに設定されている猶予期間内であれば、問題なく手続きを進めることができます。

忘れていたことに気づいたタイミングで、なるべく早く保険会社に連絡を入れてみてください。

当日中に手続きを完了させることは可能ですか?

納車日当日であっても、車両入替の手続き自体を行うことは可能です。しかし、新しい車に乗る時点までに手続きが完了するかどうかは、保険会社によって異なります。なるべく事前に手続きを済ませておきましょう。

土日でも手続きは可能ですか?

土日祝においても連絡がつくかどうかは、保険会社や代理店によります。土日に対応してくれる保険会社も多いので、平日での手続きが難しい方は一度問い合わせてみるのをおすすめします。

 納車日が変更になった場合はどうすればいいですか?

納車日が変更になった場合、保険を切り替えるタイミングも合わせて変更する必要があります。そのため、納車日が別の日になった際は保険会社にも連絡を入れておきましょう。

バイク保険においてはどのような手続きが必要ですか?

バイク保険においても、自動車と同様に手続きが可能です。しかし、バイクから四輪自動車に乗り換える場合は車両入替の手続きができません。その際は、保険への再加入扱いとなります。

みんかぶ編集室

資産形成メディア「みんかぶ」を中心に、金融商品の記事の執筆を行っています。資産運用のトレンド情報や、初心者が楽しく学べるお金の基本コラムなど、資産形成をするすべての人に向けた記事を提供します。

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