こうした疑問や願望を抱いている方は多いと思います。この記事では、戸建ての火災保険料の相場や納得のいく保険料にするためのコツを紹介します。
- 戸建て向け火災保険の相場は5万円/年程度※(地震保険もつける場合)
- 保険料を抑えるためには保険期間を長く・一括払いに
- 補償内容・特約に困ったらプロに相談がおすすめ
※火災保険料は所在地や建物の価値によって大きく異なるため、あくまで目安としてお考えください。
戸建ての火災保険の相場はいくらくらい?【建物の構造別】
戸建ての火災保険料は、専有面積や所在地、建物の構造によって変わるため、一概に「いくらくらい」ということはできません。
とはいえ、目安の金額は知りたいですよね。今回は建物の構造別に保険料例を2パターン紹介します。
戸建て【木造】の場合の火災保険料例
戸建て【鉄筋・鉄骨】の場合の火災保険料例
火災保険の相場・見積もりシミュレーション
戸建て【木造】の場合の火災保険料例
木造はH構造に分類されるため、H構造の場合の戸建てとして保険料をシミュレーションしています。
<条件>
THE すまいの保険(個人用火災総合保険)
・建物住所:東京都
・建築年月:2025/01
・補償開始日:2025/01/01
・建物:専用住宅
・構造:H構造
・専有面積:100㎡
・建物保険金額:3,000万円(地震保険金額:1,000万円)
・家財保険金額:0円
・水災等地:1
<基本補償>
・火災、落雷、破裂、爆発
・風災、雹災、雪災
・水災
・建物外部からの物体の落下、飛来、水濡れ、騒擾、盗難
・不測かつ突発的な事故(破損、汚損など)
<特約>
住宅修理トラブル弁護士費用:300万円
<その他特約・割増引>・建てかえ費用
・建築年数割引
火災保険料
保険期間 | 保険料/一括払い |
---|---|
1年 |
55,650円 |
5年 |
265,070円 |
戸建て【鉄筋・鉄骨】の場合の火災保険料例
<条件>
THE すまいの保険(個人用火災総合保険)
・建物住所:東京都
・建築年月:2025/01
・補償開始日:2025/01/01
・建物:専用住宅
・構造:T構造
・専有面積:100㎡
・建物保険金額:3,000万円(地震保険金額:1,000万円)
・家財保険金額:0円
・水災等地:1
<基本補償>
・火災、落雷、破裂、爆発
・風災、雹災、雪災
・水災
・建物外部からの物体の落下、飛来、水濡れ、騒擾、盗難
・不測かつ突発的な事故(破損、汚損など)
<特約>
住宅修理トラブル弁護士費用:300万円
火災保険料
保険期間 | 保険料/一括払い |
---|---|
1年 |
52,660円 |
5年 |
250,190円 |
戸建ての火災保険料相場はおおよそ5万円/年
結論、戸建ての火災保険料は大体5万円/年程度です。5万円のうち、3~4万円は地震保険の保険料になるため、もし地震保険をつけないのであれば、1.5~3万円程度が相場になります。
しかし、地震大国の日本に住んでいる以上、地震保険は可能な限り付けておくことをおすすめします。
地震保険の必要性は以下の記事でも詳しく解説しています。
https://ins.minkabu.jp/columns/fire-earthquake-set-220728
では、この火災保険料はどのように決められているのでしょうか?相場だけでなく、どうやって火災保険料が決められているのかまで知りたい人向けに解説します。
火災保険料を決める7つの要素
火災保険料を決める主な要素は以下の7つです。
建物の構造
建物の築年数
建物の所在地
建物の面積
家財保険の有無
保険期間と支払い方法
追加の補償・特約の有無
それぞれ、どのようなポイントで保険料に影響があるのか簡単に解説します。
建物の構造
火災保険料に大きく影響する要素のひとつが建物の構造です。耐火性や造りの頑丈さに応じて、3つの構造別級が設けられています。
耐火性能・耐久性ともに高いM構造の建物のほうが、倒壊や全焼リスクが小さくなるため、保険料は低く、逆にH構造ではリスクが大きくなるため保険料は高くなります。
建物の築年数
建物の築年数は、イメージしやすい要素のひとつ。火災保険料への影響はシンプルで、新しいほうが保険料が低く、古いほうが高くなります。
建物の所在地
火災保険料は対象となる建物の所在地によっても異なります。なぜなら、自然災害が起きるリスクが異なるからです。
わかりやすい例を出すと、山と川が近くにある家と、平地で地盤もしっかりしている住宅街にある家ではどちらのほうが自然災害を受けるリスクが大きいでしょうか?
答えは前者の「山と川が近くにある家」ですよね。正確にはその他に、過去に起きた自然災害やその土地のリスクなどを加味して保険料が算定されます。
所在地も火災保険料に影響することはあらかじめ覚えておきましょう。
建物の専有面積
建物の広さ(専有面積)は、広いほど補償範囲も広くなるので保険料は高くなります。専有面積は登記事項証明書や建築確認書などに記載されています。
家財保険の有無
家財保険をつけるかどうかも保険料に影響します。家財保険とは、家具や家電など家にある「モノ」を対象とした保険です。
特に、新しい電化製品が多かったり、貴重品がある場合には家財保険にも加入しておくと安心です。
ただし、30万円を超える貴金属や宝石、時計など「高価な貴重品」は明記物件といって、あらかじめ申請しないと補償の対象外となってしまう点には注意しましょう。
https://ins.minkabu.jp/columns/household-goods-insurance-221019
追加の補償・特約の有無
火災保険には基本補償として以下の補償がついています。
火災 |
|
落雷 |
|
風災 |
|
雹災 |
|
雪災 |
|
水災 |
|
水漏れ |
|
盗難 |
|
この基本補償に加えて、以下のような追加の補償や特約をつけると、その分保険料は高くなります。
個人賠償責任特約
臨時費用保険金補償特約
類焼損害補償特約
弁護士費用特約
受託物賠償責任補償特約
しかし、あれもこれも特約を付けすぎると保険料が高くなり家計を圧迫しかねません。もし、過不足なく補償を充実させたいと考えている方は、一度保険のプロに相談してみましょう。
保険期間と支払い方法
火災保険料は保険期間と支払い方法によっても変わります。
まず、保険期間は1年〜最長5年まで選べるのですが、保険期間が長いほど「総支払保険料は割安」になります。
また、支払い方法は月払い、年払い、一括払いの3種から選べますが、一括払いのほうが総支払保険料は、安く済みます。
ただし、一括払いだと一時的な出費は大きくなるため、今の家計状況を鑑みて「無理のない支払い方法」を選択することをおすすめします。
戸建ての火災保険料を安く抑えるためにはどうすればよい?
と思った方が次に考えるのは「どうすれば保険料を抑えられるのか」ですよね。火災保険料を抑えつつ、必要十分な補償を受けるためには以下の4ポイントを抑えることが重要です。
保険金額の設定は慎重に行う
5年契約にして総支払保険料を抑える
本当に必要な補償・特約かどうか精査する
相見積もりを取って補償内容・保険料ともに満足できる保険会社を探す
保険金額の設定は慎重に行う
火災保険の保険金額の設定は、万が一の際に適切な補償を受けるために非常に重要な要素です。保険金額の設定が適切でないと、以下の様なリスクが生じる可能性があります。
一部保険: 保険金額が実際の再建費用を下回っていると、損害の一部を自己負担しなければならなくなる可能性がある。
超過保険: 保険金額が過剰だと、保険料が無駄に高くなってしまう。
では、適切な保険金額を設定するためにどのような点に注意すればよいのでしょうか。具体的には、以下の3点を加味して保険金額を設定する必要があります。
再建費用: 建物の再建費用は、建物の規模、構造、建材の種類などによって大きく異なります。専門業者に依頼して、正確な再建費用を見積もることが重要です。
家財の価値: 家財の価値も、種類や数量によって異なります。高価な家財については、購入時の領収書などを保管しておくと、保険金請求の際に役立ちます。
インフレ: 物価は常に変動するため、保険金額を見直す必要がある場合があります。特に、住宅の再建費用は、年々上昇する傾向にあります。
ただ、ここまで専門的に自分で保険金額を決めるのはハードルが高いですよね。ですから、ここでは最低限「新価」と「時価」の差だけでも覚えておきましょう。
新価(再調達価額) |
新築時と同等の建物を再建築するのに必要な金額が補償される |
時価 |
経年劣化を加味した「被害を受けたタイミング」での価値で補償される |
基本的には、新価に設定しておくケースが多いですが、中古物件などですでに価値が目減りしている場合には、時価に設定したほうが保険料が抑えられるケースがあります。
5年契約にして総支払保険料を抑える
火災保険料の決まり方で説明した通り、保険期間は長いほうが「1年あたりの保険料」は安く抑えられます。
納得のいく保険が見つかり、乗り換えの可能性もほとんどない場合には、5年契約にすることで総支払保険料が抑えられますよ。
本当に必要な補償・特約かどうか精査する
保険選びをしていてありがちなのが、
と思っていたら、補償がモリモリになってしまい保険料が高くなってしまうケース。
たしかに、火災保険は万が一に備えるために重要な保険です。しかし、それで保険料が家計を圧迫してしまっては本末転倒。
付帯させる補償・特約を考える際のコツは「もしその災害や被害が起きたら生活に支障がでるほどの損害になるかどうか」を考えること。
もし、貯蓄で賄える範囲内のことであれば、無理に特約等でカバーする必要はありませんからね。
相見積もりを取って補償内容・保険料ともに満足できる保険会社を探す
火災保険は、自宅や家財を守るための大切な保険です。しかし、様々な保険会社から多様な商品が販売されており、どれを選べば良いか迷ってしまう方も多いでしょう。
火災保険を選ぶ際には、複数の保険会社から見積もりを取り、比較検討することがおすすめです。相見積もりを取ることで、ご自身の状況やニーズに合った最適なプランを見つけることができます。
複数の保険会社から見積もりを取り、補償内容を比較することで、ご自身の資産をしっかりと守るために必要な補償が何かを明確にすることができます。さらに、保険料の比較もできるため、より経済負担が少ないプランを選ぶことも可能です。
という場合には、以下のボタンから保険のプロに無料相談して決めることもできます。
戸建ての火災保険で人気の保険はどれ?
参考までに、火災保険(戸建て向け)の人気保険を3つピックアップして紹介します。詳しいランキングは以下からチェックしてみてください。