痛風に限らず、病気と診断されてから「そういえば保険に入っていなかったけど今からでも間に合うのかな」と考える方は少なくありません。
治療費等も考えると不安ですよね。
この記事では、以下の悩み・疑問について、わかりやすく解説していきます。
痛風になってからでも保険に入れるか
痛風に備えるためにどんな対処法があるか
すでに保険に加入している人が痛風になった場合にどうすべきか
痛風(高尿酸血症)と診断されても保険に入れる?

痛風と診断されても、必ずしも保険に加入できないわけではありません。しかし痛風でない人に比べると、保険に入れない可能性は高くなってしまいます。
痛風は合併症のリスクもあるため、保険会社の審査に引っかかりやすくなってしまうのです。
医療保険に入れるかどうかは健康状態(尿酸値等)と審査基準で決まる
医療保険の審査基準は保険会社によって異なるため、一概に「入れる」「入れない」とはお伝えできません。
保険会社は審査時に、尿酸値や痛風発作の頻度、発症時期、治療歴、健康診断の結果などを加味し総合的に判断すると考えられます。
そのため一般的な保険に加入しやすくするためには、尿酸値を下げる努力が重要です。きちんと治療を受け、生活習慣を改善しましょう。また定期的な健康診断を受け、医師の指示に従って治療を続けることも大切です。
痛風であることを隠して保険に入るのは告知義務違反になるので注意
痛風であることを隠して保険に加入するのは、絶対にやめましょう。痛風であることがばれて「告知義務違反」が発覚した場合、さまざまなペナルティが課せられます。
痛風を隠しているのがばれやすいタイミングは「給付金を請求したとき」です。保険に入る時よりも詳細に調査が行われ、通院歴や健康状態についてさまざまな病院の情報がチェックされます。
そのため、ばれないだろうと感じても痛風であることを正直に告知しましょう。ペナルティを受けるだけでなく、他の保険に加入する際の審査に影響する可能性もあります。
告知義務違反になると解約されたり給付金が支払われない場合がある
では告知義務違反が確認されたとき、どのようなペナルティが課せられるでしょうか。具体的には、次のようなものが挙げられます。
保険の強制解約
給付金を請求してももらえない
詐欺罪として起訴(特に悪質な場合)
いざというときに給付金がもらえず、経済的な負担が一気に大きくなる可能性があります。数百万円の出費になるかもしれないため、痛風であることは加入時に必ず伝えましょう。
痛風が原因で保険に入れない場合はどうすればよい?

痛風が原因で一般の保険に加入できないケースがあるのは事実です。しかし、諦める必要はありません。保険に加入する前に痛風になってしまっても、対処法はあります。
それは、一般の保険よりも加入基準が緩和された保険に入るor特定疾病・特定部位不担保を付けるという方法です。
対処法 |
メリット |
デメリット |
特定疾病・特定部位不担保を付けた契約 |
一般の保険に加入できる可能性が高まる |
痛風による保障は受けられない |
引受基準緩和型保険 |
告知項目が少なく、加入しやすい |
保険料が一般の保険より高め |
無選択型保険 |
健康状態の告知が不要で、誰でも加入できる |
保険料が引受基準緩和型保険よりもさらに高額 |
上記3つの対処法について、より詳しく解説していきます。
特定疾病・特定部位不担保を付けた契約を検討する
特定疾病・特定部位不担保とは、特定の病気や部位に関する保障が利用できない状態で保険に加入できる特約です。
つまり「保障内容を制限する代わりに、病気の人でも加入できるようにする」ということです。
痛風を例に考えてみましょう。特定疾病・特定部位不担保を利用して加入できた場合「痛風」や「高尿酸血症に関連する病気」を理由に給付金をもらうことはできません。そのかわり他の病気であれば、加入した保険契約の通りに保障されます。
特定疾病・特定部位不担保を付帯すれば、一般的な保険にも加入しやすくなります。ただし「痛風の治療費を保険でカバーしたい」と考えている場合は注意が必要です。
痛風を理由に請求しても給付金はもらえません。あくまで「合併症に備えた保険加入」であることは覚えておきましょう。
引受基準緩和型保険に加入申込をする
一般的な保険に加入できない場合は、引受基準緩和型保険を検討してみるのもおすすめです。
引受基準緩和型保険は、告知項目が少なく、健康状態に不安がある人でも加入しやすい保険です。一般の保険よりも審査基準が緩和されているため、痛風でも加入できる可能性が高くなります。
ただし、審査がなくなるわけではないため、痛風の症状や発症時期によっては加入できない可能性も否定できません。
とはいえ、加入できる可能性でいえば「一般の医療保険より高い」ことに変わりありません。
引受基準緩和型保険を選ぶ際の注意点
引受基準緩和型保険は、一般的な保険よりも保険料が割高になる傾向があります。事前に保険料をチェックし、無理なく保険料を支払えるか確認しましょう。
また引受基準緩和型保険は、保障範囲や給付金額に制限が設けられています。一般的な保険と比べて給付金が安かったり、対象となる病気が限定的だったりするケースが多いです。
さらに加入してから一定期間は、給付金がもらえない「削減期間」が設けられているのが一般的です。
保険料や保障内容をきちんと確認したうえで加入するか判断しましょう。
無選択型保険に加入申込をする
無選択型保険は、健康状態の告知が一切不要で、誰でも加入できる保険です。審査が不要であるため、引受基準緩和型保険でも加入できない方におすすめです。
病気の治療が終わっていない方や持病がある方にとっては、告知不要である点は魅力的でしょう。保険に加入しようとしてもなかなか審査が通過できない方は、無選択型保険を選ぶのもひとつの手です。
無選択型保険を選ぶ際の注意点
ただし無選択型保険は一般的に、引受基準緩和型保険よりもさらに保障内容が限定的で、保険料もより高めに設定されています。
そのため、加入前に保険料や保障内容について詳しく確認しておくのがおすすめです。
慌てて無選択型保険に入っても、思っていたほどの保障が得られなかったり、保険料の支払いが想定以上に苦しくなったりする可能性があります。
どの方法がベストか迷ったら保険のプロに相談を
しかし、どの保険を選ぶべきかはそう簡単に決められませんよね。保障内容や保険料などをチェックしても、どんな基準で判断すれば良いのかわからない方も多いでしょう。
特定疾病・特定部位不担保をつけて一般的な保険に加入すべきか、病気の人でも加入しやすいタイプの保険を選ぶべきかは判断に迷うポイントです。
だからこそ、保険のプロに相談するのがおすすめ。みんかぶ保険では、保険の知識を豊富に持つプロに無料で相談できます。
無料で何度でも利用できるため、納得のいくまで相談可能。保険会社ごとの一括見積もり依頼できるため、保険料や保障内容を比較しながら保険を選べます。
しつこい営業もないため、安心してご利用いただけます。保険選びに迷ったら、まずはお気軽にご相談ください。
保険加入中に痛風になってしまった!給付金請求はどうやってするの?

では、すでに保険に加入している状態で痛風になったら給付金はもらえるのでしょうか?
基本的に支払条件を満たしていれば、痛風でも給付金はもらえます。
しかし一般的に、医療保険のメインの保障は入院給付金や手術一時金です。そのため痛風であっても入院や手術をしていない場合は、給付金がもらえない可能性が高いです。
もし痛風によって支払い条件を満たしているのであれば、保険会社に給付金を請求しましょう。請求する際の手順は以下の通りです。
保険会社に連絡: 痛風と診断されたら、まず加入している保険会社に連絡します。保険証券に記載されている電話番号や、保険会社のウェブサイトから連絡しましょう。
必要書類の入手: 保険会社から請求に必要な書類が送られてきます。また指定のフォーマットに沿って、診断書などの必要書類を病院にて作成してもらいます。
必要書類を記入・提出: 必要事項を漏れなく記入し、保険会社に提出します。誤字脱字や記入漏れがあると、審査に時間がかかってしまうので注意が必要です。
保険会社の審査: 提出された書類をもとに、保険会社が給付金支払いの可否を審査します。審査にかかる期間は一般的に1〜2週間程度です。
給付金の支払い: 審査に通れば、指定の口座に給付金が支払われます。
保険会社に連絡を入れれば、具体的な書類や手順について案内してもらえるケースが多いです。基本的には書類を送ったら、あとは審査結果を待つのみ。ミスしないよう、書類には丁寧に記入しましょう。
痛風(高尿酸血症)と保険に関するよくある質問

痛風で入院した場合、給付金はおりますか?
痛風で入院した場合、医療保険の入院給付金を受け取れるのが一般的です。
給付金額や給付期間は、契約内容により異なります。詳しくはご自身のプラン内容をチェックしてみてください。
例えば、1日あたりの入院給付金が1万円の医療保険に加入している場合、10日間入院すると10万円の給付金を受け取れます。
痛風と診断されている場合、保険加入時に告知する必要はありますか?
保険に入る際は、痛風と診断されたことを必ず告知しましょう。
痛風であることを隠して加入した場合、ペナルティが課せられます。保険契約が解除されたり、給付金が支払われなかったりするため、痛風であることは隠してはいけません。
隠してもばれないかもしれないと考える方もいらっしゃるでしょう。ただし給付金を請求すると、過去の通院歴まで保険会社に詳しくチェックされます。
結局ばれてしまう可能性がとても高いため、正直に告知しましょう。
痛風の治療費はだいたい毎月いくらくらいかかりますか?
痛風の治療費は、症状や治療内容によって大きく異なるため、一概に「〇〇円」とは言えません。
痛風の治療は、投薬治療が一般的です。その場合、1か月あたりの治療費は数千円程度です。
ただし症状が重い場合は入院が必要になるケースもあります。入院となった場合も治療内容によって費用は異なります。そのため一概に金額をお伝えするのは難しいです。
参考程度に、入院費用の平均額をご紹介します。「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査《速報版》」によると、入院1日あたりの自己負担額は平均で25,800円でした。
入院時には痛風の治療だけでなく、様々な費用がかかります。事前にどのような費用が必要になるか把握しておけば、備えもしやすいです。
入院費用については、以下の記事で詳しく解説しています。
https://ins.minkabu.jp/columns/medical-insurance-coverage-230626
