医療保険と似た制度として「共済」があります。
入院時や死亡時にお金が受け取れるため、どちらにしようか迷う方も多いでしょう。
特に、共済のほうが支払うお金が少ないため、できれば共済で済ませたいと考える方も多いでしょう。ですが共済には、医療保険とは異なるメリットやデメリットがあるのも事実。
この記事では、医療保険と共済を比較しながら、共済だけで十分なのはどのような人かについて解説していきます。
医療保険と共済の違い
まずは、医療保険と共済がそれぞれどのようなものかについて確認しておきましょう。
どちらも「もしものときに備えておく」という点では一致しています。ただし、いざというときにもらえるお金や毎月支払う費用、保障の対象などが異なります。
共済で十分かどうかを考えるためにも、両者の特徴をきちんと把握し比較していきましょう。
用語の意味を確認
具体的な違いについて説明する前に、医療保険と共済それぞれにおいて「言葉は違うが意味は同じ」用語についてご紹介します。
医療保険 | 共済 | 意味 |
---|---|---|
保険料 | 掛け金 | 保険会社や組合に支払うお金 |
保険金・給付金 | 共済金 | 入院のような「もしものとき」にもらえるお金 |
被保険者 | 被共済者 | 保障の対象となる人 |
保険証書 | 共済証書 | 保障内容・被保険者・受取人などの情報が書かれた書類 |
上記のような用語の違いを理解しておくことで、医療保険や共済についてスムーズに理解できます。これから読み進めていく前に覚えておきましょう。
医療保険とは?
まずは、医療保険とはどのようなものかについて解説していきます。
医療保険は、民間の保険会社によって提供される金融商品のことです。保険料を支払うことで、いざというときに保険金を受け取れます。
医療保険には次のような特徴があります。
- 保障内容は入院・手術費用がメイン
- 保険料は共済よりも高くなることがある
- 保険期間は一生涯にすることも可能
- 加入可能な年齢は85歳までが一般的
- 医師の診断や診断書の提出が必要なケースも
保障内容は入院・手術費用がメイン
医療保険の主要な保障内容は「入院給付金」と「手術給付金」です。
- 入院給付金:1日あたりの入院給付金(日額)を入院日数分受け取れる
- 手術給付金:手術が決まった段階である程度まとまったお金が支給される
共済でも入院時に共済金を受け取れますが、一般的に医療保険の方が手厚い保障が用意されています。
保障が手厚い分、医療費だけでなく治療中に減少する収入もカバーできるため、入院・手術中の安心感にも繋がりますね。
保険料は共済よりも高め
医療保険の保険料は、一般的に共済の掛け金に比べて割高となります。
医療保険のほうが、共済よりも保障が充実していることが多いです。しかし保障内容と必要な費用はトレードオフ。また共済の掛け金は年齢に関係なくプランごとに一律で定められていますが、医療保険は年齢や健康状態によっても、保険料は変動します。
ただし医療保険であっても、保障内容や保険商品によっては共済と同じくらい保険料が安いものも存在します。そのため「医療保険のほうが必ずお金がかかる」とは一概には言えません。
保険期間は一生涯にすることも可能
医療保険の終身タイプであれば、保障の対象となる期間(保険期間)は一生涯続きます。
医療保険には定期保険と終身保険の2種類があります。定期保険は、契約した一定期間のみ保障の対象となり、期間満了後には提供が終了するタイプの保険です。そのため状況やライフプランに応じてピンポイントで必要な保障を用意できます。
一方、終身保険は生涯にわたって保障が続くため、老後の安心を求める方に適しています。特に高齢になるほど病気のリスクは高まります。年金だけでは不安に感じる方も多い中、終身保険は心強いですよね。
加入可能な年齢は85歳までが一般的
医療保険への加入が可能な年齢は、通常85歳とされているものが多いです。86歳以上になると、契約時に断られてしまうのが一般的です。
加入者の年齢が高くなるにつれて病気のリスクが増加するため、加入年齢に一定の制限がかけられています。しかし規定の年齢を超える前に終身保険に加入しておけば、年齢が高くても生涯を通じて医療保障を受けられます。
もし高齢になっても保障を受け続けたいと考える方は、早めに医療保険に入っておく必要がありそうですね。
健康診断の結果の提出が必要なケースも
医療保険に加入する際、健康状態について確認されます。場合によっては、健康診断の結果の提出が必要になることも。
既往歴や健康状態をもとに保険会社がリスクを評価し、契約時の審査における判断材料となります。実際にどのように審査するかは保険会社によって異なりますが、一般的に共済よりも健康状態に対する審査は厳しめに設定されています。
医療保険とはどのようなものかについて、簡単に解説してきました。
といったように、さらに医療保険について知りたい方は「医療保険の選び方・人気おすすめランキング」記事をお読みください。
共済とは?
次に、共済とはどのようなものかについて確認しましょう。
共済は、厚生労働省や都道府県から認可を受けた非営利組合が提供する保険です。ご自身が住む都道府県にある組合に加入し掛け金を支払うことで、いざというときに共済金がもらえます。
共済について、さらに詳しく解説していきます。
- 保障内容は医療保障と死亡保障
- 掛け金は医療保険よりも割安
- 保障期間は85歳までが一般的
- 加入可能な年齢は満64歳まで
- 告知書のみの場合が多い
保障内容は医療保障と死亡保障
共済の保障内容は、医療保障と死亡保障の2つで構成されています。
医療保障では、病気や事故による入院・通院に対し共済金が支払われます。プランに応じて設定されている1日あたりの金額を、入院や通院の日数分受け取れます。
一方の死亡保障は、加入者が亡くなった場合に遺族へ共済金が支払われる保障です。不慮の事故、病気による死亡が対象です。
共済による共済金は、一般的な医療保険や死亡保険と比べて割安に設定されていることが多いです。
掛け金は医療保険よりも割安
共済の掛け金は、医療保険に比べて割安であることが多いです。
共済金は毎月2,000円程度と、医療保険の一般的なプランと比較してもお得です。
募集に対する経費や広告費などが低コストで、営業店舗などを持たないため、掛け金は医療保険より安く済むケースが多いです。
このあと詳しく解説していきますが、掛け金の安さは共済のメリットのひとつ。ただし保険商品によっては、保険料が共済と同じくらい安く設定されている場合もあります。
保障期間は85歳まで
共済の保障期間は、通常85歳までとされています。また60歳を超えると、保障内容や共済金は縮小されていくことがあります。
例えば、65歳以上で「熟年型コース」へ変更すると、その後20年にわたって保障の対象となり、85歳になると保障が終了します。
加入可能な年齢は満69歳まで
共済は一般的に85歳までが保障の対象ですが、加入できるのは満64歳までという制限があります。高齢になってからでは加入できない可能性が高いため、注意が必要です。
この「加入可能な年齢」と「保障の対象となる年齢」は混同しやすいポイントです。きちんと区別して覚えましょう。
健康告知は告知書だけの場合が多い
共済においては、告知書への記入のみで完了するケースが一般的です。医療保険のように、健康診断の結果の提出を求められることは少ないでしょう。
そのため、医療保険よりも健康状態による加入ハードルが低いと考えられます。
ただし、共済でも一定の制限が設けられており、誰でも入れるわけではありません。健康告知の基準は医療保険よりも緩めですが、実際に入れるかどうかは事前にきちんとチェックしておくのをおすすめします。
両者の違いを表で比較
ここまで医療保険と共済について解説してきましたが、あらためて表で比較してみましょう。
医療保険 | 共済 | |
---|---|---|
主な保障内容 | 入院、手術(特約の付加により異なる) | 入院、通院、死亡 |
保障の手厚さ | 共保障の手厚さ | 医療保険よりも手薄い |
保険料・掛け金 | 共済よりも割高 | 医療保険よりも割安 |
保障の対象となる期間 | 終身型であれば一生涯 | 85歳までが一般的 |
加入可能な年齢の上限 | 85歳までが一般的 | 64歳まで |
健康告知の厳しさ | 共済よりも厳しい | 医療保険よりも緩和されていることがある |
医療保険のほうがお金がかかり審査も厳しいですが、入院時や手術時にはより手厚い保障が受けられます。
一方共済においては、共済金が割安であり健康告知も医療保険より緩め。そのため共済のほうが加入ハードルが低いと言えるでしょう。
医療保険のメリット・デメリット
ここまで、医療保険と共済の違いについてお伝えしてきました。その内容を元に、より具体的に医療保険のメリットとデメリットについて確認してみましょう。
共済のほうが掛け金は安いですが、だからといって共済で十分だと判断するのはまだ早いでしょう。後悔のない選択をするためにも、メリットとデメリットをきちんと比較するのがおすすめです。
医療保険のメリット | 医療保険のデメリット |
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医療保険のメリット
まずは、医療保険のメリットについてご紹介していきます。
- 保障が手厚い
- 保障内容のカスタマイズ性が高い
- 保険期間を長く設定できる
保障が手厚い
医療保険のメリットのひとつは、提供される保障の手厚さです。
医療保険の保険金は、共済の共済金よりも高額に設定できます。そのため、実際の治療費だけでなく、治療中に減少する収入やその他の自己負担費用まで幅広くカバーできます。
さらにこのあと詳しくお伝えしますが、さまざまな保障や特約が充実しているのも医療保険のメリットです。もらえるお金の金額だけでなく、保障範囲の広さにおいて医療保険は優れているでしょう。
保障内容のカスタマイズ性が高い
医療保険の2つ目のメリットとして、保障内容のカスタマイズ性が高いことが挙げられます。
医療保険で基本保障に追加できる特約の例としては、次のようなものがあります。
- 先進医療特約
- がん特約
- 女性疾病特約
- 生活習慣病入院特約
加入者の生活や健康状態、ライフプランに合わせて、上記のような特約を追加できます。個々のニーズにマッチした最適な保険を設計することができるため、さまざまなリスクにも対応可能です。
保険期間を長く設定できる
医療保険には、保険期間を亡くなるまで設定できるというメリットもあります。終身型であれば、一生涯にわたる保障を提供することができ、老後でも長期間にわたって安心感が得られるでしょう。
定年退職後は収入が減少する人が多い反面、病気のリスクは高まっていきます。そのため医療費による経済的負担は大きくなってしまいがち。医療保険でカバーできれば、何歳になっても心強いですね。
生涯にわたって保障を受けられる終身医療保険について、さらに詳しく知りたい方は「終身医療保険の選び方・人気おすすめランキング」をチェックしましょう。
医療保険のデメリット
ここまでご紹介してきたように、医療保険には多くのメリットがありますが、デメリットもきちんと理解しておくことが重要です。医療保険の主要なデメリットとしては、以下が考えられます。
- 保険料が高い
- 健康状態に対する審査が厳しい
- 特約や保障の種類が多く複雑になりやすい
保険料が高い
医療保険におけるデメリットのひとつが、保険料の高さです。
手厚い保障やカスタマイズ可能な特約が魅力的な医療保険。しかし共済に比べると、医療保険の保険料は高めに設定されているのが一般的です。
保障と保険料はトレードオフの関係であるため、安心感を重視するほど毎月の保険料も高くなってしまいます。また年齢や健康状態によっては、さらに保険料が高くなることもあります。
健康状態に対する審査が厳しい
医療保険のもうひとつのデメリットは、健康状態に対する審査の厳しさです。
既往歴がある場合や健康状態が優れない方は、医療保険への加入が難しくなります。加入時には、更に、健康診断の結果を提出する様に求められることもあります。
ただし、保険商品によっては、過去に病気になったり持病があったりしても申込みできるプランも存在します。
特約や保障の種類が多く複雑になりやすい
医療保険の保障の種類が多いことはメリットでもありますが、裏を返せば「複雑で分かりづらい」というデメリットでもあります。
保障の種類や対象範囲について把握し、保険料が高くなりすぎない範囲で、自分に必要な保障を考えていかなければなりません。保険についてあまり詳しくない人にとっては、やや難易度が高いと感じる部分でしょう。
共済のメリット・デメリット
医療保険の次に、共済のメリット・デメリットについても確認していきましょう。
医療保険とは異なるメリット・デメリットを持つ共済。病気や死亡時への備えは共済で十分なのかを正しく判断するために、必要な情報をわかりやすく整理していきましょう。
共済のメリット | 共済のデメリット |
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共済のメリット
共済について、まずはメリットから確認していきましょう。
- 掛け金が安い
- プランがシンプルでわかりやすい
- 既往歴があっても加入できる
- 割戻金を受け取れることも
掛け金が安い
共済の大きなメリットは、掛け金の安さです。繰り返しにはなりますが、共済の掛け金は医療保険よりも低価格に設定されていることが多く、毎月の経済的負担を軽減できます。
「なるべく毎月の支出は抑えたい」「将来の備えも大事だけど、預貯金もしていきたい」と考えている方にとっては特に嬉しいメリットですね。
プランがシンプルでわかりやすい
共済のもうひとつのメリットは、プランのシンプルさです。
共済では保障プランがパッケージ化されており、選択肢が限られています。そのため契約する際も、医療保険より簡単に選べるでしょう。
また医療保険のように年齢が変わっても掛け金が変化しないため、掛け金をもとに将来のプランがより立てやすいですね。
既往歴があっても加入しやすい
医療保険と比べ、共済では既往歴がある人であっても比較的加入しやすいというメリットもあります。
医療保険より、告知内容が緩和されているケースがあるため、医療保険ではだめだった方でも共済なら加入できる可能性があります。
「持病や過去の病気のせいで医療保険への加入を断られてしまった」という方も、共済で契約手続きをすれば審査を通過できるかもしれませんよ。
割戻金を受け取れることも
共済では、決算において剰余金が発生した場合、それを組合員に割戻金として還元することがあります。実質的に掛け金が抑えられることがあるので、医療保険にはないメリットと言えますね。
医療保険においても、終身保険を途中解約すれば解約返戻金がもらえます。ただし解約しなければもらえないため、解約返戻金を受け取るかどうかは慎重に考えなければなりません。
共済のデメリット
共済が持ついくつかのデメリットも把握しておきましょう。デメリットまで理解することで、医療保険と共済のどちらが自分に合っているか、より客観的に判断できます。
共済のデメリットとしては以下が考えられます。
- 保障内容の充実度は医療保険より低い
- 年齢が大きくなるほど保障は手薄くなる
- 保障を受けられる年齢上限が決まっている
保障内容の充実度は医療保険より低い
共済の保障内容は、医療保険ほど充実していないのが一般的です。
入院時の日額だけを見れば、医療保険と比較して大きく劣っているわけではありません。しかし死亡時の共済金は生命保険や医療保険と比べると低い金額に設定されています。
また共済における他の保障や特約においても、金額や範囲は医療保険よりも限定的です。そのため、医療保険や死亡保険ほど充実したサポートは期待できないことを認識しておく必要があります。
年齢が高くなるほど保障は手薄くなる
共済では一般的に、65歳を超えると保障内容が手薄くなっていきます。高齢になると病気やケガのリスクが高まるため、高齢になるほど保障が減少するのはデメリットですね。
特に退職後の年金生活においては、退職前と比較して収入が減少してしまう方が多いでしょう。その中で、医療費の自己負担額が増えていくのは精神的にも経済的にもつらいでしょう。
だからといって高齢になってから医療保険に加入しようとしても、そもそも加入できないか、できたとしても高額な保険料が必要になります。そのような「高齢者における共済のリスク」をきちんと把握した上で、加入期間を考えましょう。
保障を受けられる年齢上限が決まっている
2つ目のデメリットと重なる部分もありますが、85歳で保障が受けられなくなるのも共済のデメリットです。
厚生労働省の「簡易生命表(令和4年)」によると、2022年の日本人の平均寿命は男性が81.05歳、女性が87.09歳です。85歳よりも長生きする方も多い中、保障が85歳で終了してしまうのは経済的に大きなダメージとなる可能性があります。
高齢により病気リスクが高まる中、膨らんでいく医療費に対して経済的に不安を感じる方も多いでしょう。85歳を超えると医療保険への加入もほぼ不可能になるため、老後の保障を継続して受けたい方は早めに手を打つ必要があります。
共済だけで十分な人
ここまで、医療保険や共済について詳しくお伝えしてきました。その内容をもとに、いよいよ共済だけで十分かどうかについて解説していきます。
以下に当てはまる人は、医療保険ではなく共済だけでも問題ないと言えるでしょう。
- 必要な費用を安く抑えたい人
- 最小限の保障で十分だと感じる人
- 60〜65歳までの保障が欲しい人
- 既往歴で医療保険への加入が難しい人
必要な費用を安く抑えたい人
毎月の出費を低く抑えたい人にとって、共済は理想的な選択肢です。特に預貯金が少ない人や収入が少ない人は、まず共済で最低限の保障を確保しておくのもひとつの手でしょう。
また年齢が変わっても掛け金が変わらないため、計画も立てやすいですね。保障内容とのバランスをきちんと加味した上で、費用の安さを優先したい人は共済を選びましょう。
最小限の保障で十分だと感じる人
手厚い保障よりもシンプルなプランを好む人も、共済で十分でしょう。特にまだ年齢が若い方、病気リスクが少ないと感じる方、入院や死亡時でもある程度自力でカバーできる方は、医療保険ほど保障が手厚くなくても問題ないでしょう。
また保障内容がわかりやすいため、加入したいプランをより簡単に選べるのもポイントです。
60〜65歳までの保障が欲しい人
老後の保障まではまだ考えておらず、60歳〜65歳までの保障をまず確保したい人も、共済がおすすめです。
65歳までであれば、一律の掛け金で同様の保障内容を継続させることができます。老後のことは別で考えたいと思っている人は、まず共済に入っておいてから終身保険を検討するのも良いですね。
ただし終身保険は、加入年齢が高いほど毎月の保険料も高くなってしまいます。老後のことであっても、なるべく早めに考えておくのがおすすめです。
既往歴で医療保険への加入が難しい人
既往歴があり、医療保険への加入が困難な場合であっても、共済であれば加入できる可能性があります。
医療保険に比べて加入条件が緩やかなため、既往歴があっても比較的簡単に加入しやすいです。医療保険ほどの手厚さは期待できませんが、それでも一定の保障を受けられるのは安心感が強いでしょう。
ただし共済でも、加入時には一定の条件が設けられています。加入手続きを始める前にきちんと確認しておきましょう。
医療保険に加入するのがおすすめな人
一方で、次の特徴に当てはまる人は共済よりも医療保険がおすすめです。
- 保障の充実度を求める人
- リスクや目的に合わせて保障をカスタマイズしたい人
- 老後も保障を受けたい人
ご自身に当てはまる項目はないか、より詳しく確認していきましょう。
保障の充実度を求める人
支払う費用の安さよりも保障の充実度を優先したい人は、共済よりも医療保険がおすすめです。
医療保険は共済よりも保障が手厚く設定でき、様々なリスクにも対応できます。そのため入院や手術における費用面が不安な人、もしものときに自分で用意できるお金が限られている人は医療保険に入っておくのが無難でしょう。
特に高齢になっていくほど病気のリスクは高まりますし、家族を持つ人は自分だけでなく家族に残すお金のことも考えなければなりません。どれだけ充実した保障が必要なのか慎重に考え、判断するようにしましょう。
リスクや目的に合わせて保障をカスタマイズしたい人
個々のリスクや目的に応じて保障内容をカスタマイズしたい人には、医療保険が適しています。
医療保険なら先進医療特約や生活習慣病特約など、様々な特約(オプション)を利用して、個々人のニーズや不安に合わせた保障を受けられます。共済でもいくつかの特約が用意されていますが、保障範囲や金額は限定的。
すでに共済に加入している場合でも、新たに備えるべきものはないか、どんなリスクが考えられるか定期的にチェックするのがおすすめです。
老後も保障を受けたい人
長期にわたる安心を求めたいのであれば、共済だけでは心もとないでしょう。特に終身型は、生涯にわたって保障を受けることができるため、何歳になっても安心ですね。
老後の保障について考えているのであれば、医療保険の活用を考えておきましょう。早めに終身型に加入しておけば、月々の保険料も安くなります。
医療保険と共済は組み合わせられる
医療保険と共済はどちらかしか選べないものではなく、併用することも可能です。「共済も魅力だけど医療保険も捨てがたい」と迷っている方は、片方を無理に選ぶのではなく両方加入することも考えてみましょう。
より幅広く手厚い保障が受けられる
医療保険と共済を組み合わせることにより、より広範囲で手厚い保障が可能になります。共済で基本的な保障を確保しつつ、医療保険を通じて特定のリスクやニーズに合わせた保障を追加することもできますね。
共済と医療保険を賢く利用することで、より包括的で最適な保障を用意できるでしょう。
支出が大きくなるため注意
ただし、医療保険と共済の併用する分、毎月の支払いは増加します。
保障の質や範囲を広げるのも大切ですが、無理のない金額に抑えられるかどうかも重要。保障の手厚さと支払額を天秤にかけ、最適なバランスを見つける必要があります。
医療保険の定期型であれば、比較的安い金額で一定期間のみ保障を手厚くすることもできます。ライフプランに合わせて、どのタイミングで保障を手厚くすべきか、住宅ローンや教育費などの費用がどれだけ必要かを考えてみましょう。
まとめ
この記事では、共済で本当に十分かどうかについて詳しく解説してきました。
以下に当てはまる人は共済でも十分である可能性が高いです。
- 必要な費用を安く抑えたい人
- 最小限の保障で十分だと感じる人
- 60〜65歳までの保障が欲しい人
- 既往歴により、医療保険への申込みが難しい人
一方で「保障を充実させたい」「老後の安心感もほしい」と考えているのであれば、医療保険の活用も検討しましょう。
しかし、本当に共済で十分かどうかは、最終的には「個人の考え方次第」でもあります。だからこそ、後悔のない選択をしたくても自信が持てなかったり、迷ってしまったりする方も多いでしょう。
その場合は、保険の知識を持つプロを頼るのがおすすめ。みんかぶ保険では保険のプロに無料で何度でも相談できます。しつこい営業もないため、共済で十分かどうか迷っている方も気軽に相談してみましょう。