このような疑問を抱えている方のために、この記事では最低限入っておくべき保険について解説していきます。
また、保険選びにおいては「どの保険に入るべきか」だけでなく「いつ、何のために保険に入るのか」が大切です。
20〜30代:医療保険やがん保険、就業不能保険や所得補償保険
40〜50代:生命保険や個人年金保険
60代以降:終身型の生命保険や医療保険
【リスク別】最低限入っておくべき保険の種類は?
保険はさまざまなリスクに備えるためのものです。まずは、どんなリスクに備えるべきかを理解しましょう。
ここでは、特に必要性の高い「4種類の保険」を紹介します。それぞれ異なるリスクに対して保障を提供し、安心な生活をサポートします。
保険の種類 | どんなことに 備えられるのか |
メリット |
デメリット |
---|---|---|---|
医療保険 がん保険 |
入院や手術による高額な治療費をカバー |
入院や手術が必要になったら給付金を受け取れる | がん保険はがん以外の病気には適用されない 病気やケガをしなければ多くの場合掛け捨てになる |
就業不能保険 所得補償保険 |
働けなくなった際に減少する収入を補填 |
病気やケガなどで働けなくなっても収入を確保できる |
免責期間が設けられている 精神疾患は保障対象とならないことも 受け取るには一定の条件がある |
個人年金保険 |
将来の資金を確実に準備 |
一定年齢に達すると一時金や年金を受け取れる |
変額タイプは運用次第で受取額が減少するリスクがある 受取時期より前に解約すると元本割れする可能性も |
生命保険 (死亡保険) |
亡くなった後の家族に残すお金や葬儀費用をカバー |
被保険者の死亡時に数百万〜数千万円のお金を受け取れる |
基本的に生存中に給付金を受け取れない。 途中解約をすると解約返戻金が少なくなる可能性も。 短期的な金銭的ニーズに対応しづらい。 |
入院や手術に備える医療保険・がん保険
1つ目に紹介するのは「医療保険・がん保険」です。
医療保険は、入院や手術が必要になった際に給付金を受け取れる保険です。そのため、治療費が高額になりやすい大きな病気・ケガに備えることができます。
また、多くの日本人がかかりやすい「がん」に特化したのが「がん保険」。保障対象はがんに限定されてしまいます。しかし入院給付金や手術給付金に加えて通院給付金がもらえるなど、医療保険よりも保障内容が充実しているケースが多いです。
働けなくなった場合に備える就業不能保険や所得補償保険
もしものことがあって働けなくなった場合、収入が減少し生活が厳しくなるリスクがあります。そのような事態に備えるための保険が「就業不能保険」や「所得補償保険」です。
所得補償保険は、病気やケガにより働けなくなった場合に、保険金を受け取ることができます。また就業不能保険は、職業の有無にかかわらず加入できる保険です。
会社員や公務員は、病気やケガで働けなくなっても、一定期間は収入の2/3相当のお金がもらえる傷病手当金を利用できます。しかしお金がもらえるとはいえ、通常よりも収入が減ってしまうことには変わりありません。
しかし就業不能保険や所得補償保険に加入することで、そのような事態にもきちんと備えられます。そのため、仕事を休んでいる間のストレスも大きく減りそうですね。
将来の資金を準備するための個人年金保険
3つ目にご紹介するのは、将来のためのお金を着実に用意するための「個人年金保険」です。
個人年金保険は、保険料を積み立てていき、一定の年齢に達すると一時金や年金を受け取れる保険です。個人年金保険には次の2つのタイプがあります。
- 金額があらかじめ決まっている定額タイプ
- 投資信託で運用した結果の金額がもらえる変額タイプ
変額タイプは投資信託によってもらえるお金を増やせる可能性がありますが、同時に受取金額が小さくなるリスクも存在します。
確実に一定のお金を受け取りたい方は定額タイプ、ある程度のリスクを許容できる人やハイリターンを求める方は変額タイプがおすすめです。
亡くなったあとに必要なお金をカバーする生命保険(死亡保険)
4つ目にご紹介するのが「生命保険(死亡保険)」です。
もしあなたが亡くなった場合、残された家族が困らないようにするためのお金や、あなた自身の葬儀費用・整理費用が必要になります。そのようなお金をカバーするための保険が生命保険です。
特に家計を支えている人が急に亡くなった場合、家族の生活に大きな影響を与えてしまいます。一気に生活水準を下げなければならず、家族に大きな負担をかけてしまう可能性も。
しかし生命保険に加入しておけば、被保険者が死亡した際に数百万〜数千万円のお金を受け取れます。そのような金額のお金があれば、残された家族の生活を支えるお金として活用できるでしょう。
生命保険には、一定期間だけ保障が続く定期保険と、生涯にわたって保障が続く終身保険があります。
- 出産が近づいてきたけどまだ貯蓄が足りない、子供が就職するまでは保障を手厚くしたい→定期保険がおすすめ
- 何歳になっても保障を受けたい、若いうちから最低限必要な保障は用意しておきたい→終身保険がおすすめ
【年代別】最低限入っておくべき保険について解説
どんなリスクに備えるべきかは、年齢やライフステージによって異なります。そのため、やみくもに保険に入るのではなく、年代ごとに備えるべきリスクを見極め、必要な保険を的確に選ぶことが大切です。
年代に応じた保険の優先順位を明らかにすることで、無駄のない保険選びが可能になるでしょう。
ここからは、年代ごとにどのような保険に入っておくべきかを解説します。
- 20代〜30代は医療保険や就業不能保険
- 40〜50代は死亡保険や個人年金保険
- 60代以降は終身型の死亡保険や医療保険
上記の内容について、これから詳しく解説していきます。
20〜30代は医療保険や就業不能保険
20代〜30代においては、医療保険や就業不能保険(所得補償保険)の必要性が高いです。
20代や30代は結婚、出産、子育て、マイホームの購入など、人生の大きなイベントが続く方が多いでしょう。多額の出費が伴うため、安定した収入が何よりも大切です。
しかし、そのようなタイミングで病気やケガにより働けなくなった場合、生活が一気に苦しくなってしまう可能性が高いです。そのため、医療保険と就業不能保険に入っておくのがおすすめです。
医療保険は、病気やケガの治療費をカバーし、医療費による経済的な負担を解消してくれます。もし入院期間が長引いたり大規模な手術が必要になったりしても、出費が少なくて済むのは嬉しいですね。
また、就業不能保険は、病気やケガで働けなくなった場合に、一定期間の収入を保障。治療に専念しながらも、生活を維持できるセーフティーネットとなります。
30代男性の終身医療保険を比較
30代女性の終身医療保険を比較
40〜50代は生命保険や個人年金保険
40代を過ぎると、老後の生活が現実味を帯びてきます。そのようなタイミングで入っておくべき保険としては、生命保険と個人年金保険が挙げられます。
生命保険に早めに加入することで、保険料を抑えつつ、亡くなったあとに残された家族への十分な資金を確保できます。独身の方であっても、葬儀費用など必要な資金の確保は必要です。
また、公的年金だけで老後の資金をまかなうのは心もとないと感じる方が多いでしょう。年金の支給額は納付期間や収入に左右されますが、多くの方は老後の生活に不安を感じやすいですよね。
そのような方は、個人年金保険で退職後の収入を補填できます。老後の生活に関する不安も大きく減らせるでしょう。
40代男性の終身医療保険を比較
40代女性の終身医療保険を比較
60代以降は終身型の生命保険や医療保険
60代以降の方は、終身型の死亡保険や医療保険を検討しましょう。
年齢を重ねると、定期型生命保険の保障期間が切れてしまいます。保障期間が終了してしまうと、被保険者が亡くなったとしても保険金が受け取れません。
そのため、60代になったら終身型の生命保険への切り替えを検討しましょう。一生涯にわたる保障を用意しておけば、何歳まで長生きしても安心ですね。
また歳を重ねるほど、病気になるリスクは高まります。医療保険は、病気に備える心強い味方です。
病気になってからでは医療保険に入るのが難しくなります。すでに「病気になる可能性が高い」と見なされる状態で医療保険に加入できる場合、特定の人に保険金の支払いが集中し、公平性が損なわれてしまうからです。
したがって、病気になる前になるべく早く医療保険に加入しておきましょう。
また、若い頃に保険に加入している場合、保障内容が合わなくなることも考えられます。ライフステージにマッチした保障を確保するために、定期的に保険の内容を見直すのがおすすめです。
60代男性の終身医療保険を比較
60代女性の終身医療保険を比較
【ケース別】最低限入っておくべき保険について解説
ここからは、最低限入っておくべき保険を、下記のケース別に確認していきましょう。
- 独身の方は自身の病気やケガ・収入減少に備える
- 既婚者や子供がいる人は「万が一の際に家族を守れるような備え」を
年齢だけでなく、状況によっても必要な保険は違います。
特に、独身の人と結婚している人・子供がいる人とでは、どんなリスクに備えるべきかは大きく異なります。
独身の方は自身の病気やケガ・収入減少に備える
そう思う独身の方も多いかもしれません。しかし独身であっても、病気になって収入が途絶えてしまったら、自分の生活が苦しくなってしまう方もいらっしゃるでしょう。
そのため、独身であっても医療保険や就業不能保険への加入がおすすめです。
また、将来結婚して子供を持ちたいと考えているなら、早いうちから死亡保険への加入も検討しましょう。若いうちに死亡保険に入れば、毎月の保険料が安く抑えられます。
既婚者や子供がいる人は「万が一の際に家族を守れるような備え」を
結婚して子供が生まれると、もはや自分一人の生活のみを考えればいいというわけではありません。特にあなたが収入の柱である場合は、万が一自分に何かあっても、残された家族が困らないよう備えておく必要があります。
そのためも、医療保険や就業不能保険、生命保険への加入を前向きに検討しましょう。
また、子供の教育資金を計画的に準備したい方は、「学資保険」の活用もおすすめです。学資保険を上手に活用すれば、無理なく教育費を確保できるでしょう。
家族のために、もしもの時に備える。それが、結婚している人や子育て世代に求められる保険選びです。
自分にぴったりな保険の選び方|何に備えたいかをはっきりさせよう
いざ保険に加入しようと思っても、どの保険商品を選べばいいか迷ってしまいますよね。
保険会社もたくさんあるし、保険金額や保障内容も自由に設定できます。選択肢が多すぎて、なかなか決められない方も多いでしょう。
しかし、保険選びの具体的なステップを理解しておけば、自分にぴったりの保険を見つけやすくなります。
- 保険や保障の種類を選ぶ
- 無理なく支払える保険料を設定する
- 具体的な保障内容を決めていく
保険を選ぶ際は、保険料と保障内容のバランスが大切です。それぞれのステップについて、詳しく解説していきます。
保険や保障の種類を選ぶ
まず、「病気になったときの保障が欲しい」「将来のためにお金を用意しておきたい」など、自分にどんな保障が必要か考えましょう。
どんなリスクに備えたいかによって、選ぶべき保険が変わってきます。
また「どのくらいの期間ほしいか」も大事なポイント。一生涯の保障が必要なのか、それとも一定期間だけ手厚くカバーしたいのかを考えてみましょう。
無理なく支払える保険料を設定する
次は、毎月払う保険料の上限を考えます。自分の収入と支出を考慮し、無理なく払える範囲を計算しましょう。
保険料が高すぎると、かえって生活が苦しくなってしまうかもしれません。無理のない金額で払い続けられることが大切です。
予算内に収めながら、必要な保障を確保するのが保険選びのコツです。自分の生活に合わせて適切な保険料を設定すれば、安心して保険に入れますよ。
具体的な保障内容を決めていく
最後に、設定した保険料を超えない範囲で、具体的にどんな保障内容にするか決めていきましょう。
保険金額や特約の有無で、保険料はぐんと変わります。また同じような保障内容でも、保険会社が違えば保険料も違います。
そのため、希望する保険料をオーバーせず、かつなるべく保障を充実させるよう、保険会社や保障内容を決めていきましょう。
また、複数の保険会社で比較し、保険料と保障内容のバランスが取れたものを選ぶのがおすすめです。
保険選びで迷ったらプロに相談してみよう
とはいえ、ここまで紹介してきたステップをひとりで進めるのは少し大変かもしれません。保険に関する知識はもちろん、将来のことや備えたいリスクなど「正解のないこと」を考えていく必要があります。
そのため、どんな保障内容にすべきか、どの保険会社を選ぶべきかなど、ひとりで決めるのが難しいポイントも多いですよね。
だからこそ、保険選びの際は「保険のプロ」に相談するのがおすすめです!
みんかぶ保険では、保険の専門知識を豊富に持つプロに無料で相談できます。相談者の悩みや不安に応じて、ピッタリの保険を一緒に探してくれます。
そんな人にもおすすめです。
また複数の保険会社の見積もりを一括で依頼することも可能。保険会社ごとの保険料や独自の保障をくまなくチェックできるため、保険選びが一気に楽になるでしょう。
しつこい営業もないため、安心してご利用いただけます。保険選びに迷ったら、まずはお気軽にご相談ください。
またみんかぶ保険では、各種保険ごとに「選び方」や「人気ランキング」についてわかりやすくご紹介しています。まずは自力で学んでみたいと考える方は、そちらもチェックしてみてください。
医療保険の選び方・人気おすすめランキング
生命保険(死亡保険)の選び方・人気おすすめランキング
まとめ
この記事でご紹介した「最低限入っておくべき保険」は以下のとおりです。
- 病気に備える「医療保険・がん保険」
- 働けない間の収入源となる「就業不能保険・所得補償保険」
- 将来のお金を準備する「個人年金保険」
- 亡くなったあとに必要なお金を準備する「生命保険(死亡保険)」
つまり、保険に加入して「病気やケガ、死亡などで亡くなったときのお金を準備すること」と「将来の資金を確実に用意すること」が重要です。
また、どのようなお金を用意すべきかは年代やライフステージにより異なります。年齢や状況に合わせて、必要な保障を考えてみましょう。